あえなく撃沈

この週末は久々に実家に帰ったワタクシ。遅く起きて、天気予報など一切聞いてもいず、普通の雨だろうと外に出たら、まぁ風が強い強い。ただの雨じゃなく、ちょっと猛烈な気配だ。なんだ、台風来てたのね。ちっとも知らなかったわよ、アテクシったら。本格的に猛烈になる前には実家に着いてひと安心。
恐ろしく足の速い台風だったようで、来たのも唐突なら、また猛烈な速さで駆けぬけて行き、台風一過の本日は絵に描いたような美しい秋晴れ。
いや?、毎度、台風の去ったあとというのは、カラリと晴れて余分なものが吹き飛ばされて非常に爽快なお天気になるものですねぇ。めでたし、めでたし。

「インベージョン」

~普通の男~
2007年 米 オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督



観ようかどうしようかと思っていたが、「インベージョン」を見て来た。
殆どニコマン先生の一人芝居だと聞いていたし、ダニエルは役としても小さく、ヒーローでもなんでもないというのも分っていたので、あらかじめそのつもりでいれば、それなりの楽しみ方もある。今回は東映系の封切りだったので、いつもやたらに幾つも入る予告篇が二つ程度で、ワーナーのマークがでたと思ったら、すぐに本編が始まった。あっさりしている。

「善き人のためのソナタ」

~包装はいらない、私の為の本だ~
2006年 独 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナー



ドイツ映画を見るのは随分久しぶり。暫くぶりに聞くドイツ語が耳に涼しく聞こえた。ドイツの女優は大柄で、ハリウッド女優のごとく頑張った人工的なプロポーションではないが、そのリアルさ加減もドイツ映画の良さだろう。この映画は、「体制」というものに振りまわされる事の愚かさ、物悲しさを通して、「体制」なるものの胡散臭さと、究極の茶番の中で人間性を取り戻す男の姿に、「人ってなかなか捨てたもんじゃないんだ」と言う事を静かに伝えてくる作品だと思う。

霊感はないものの…

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ワタシはいわゆる「霊感」というものを全く持ち合わせていないらしく、そういう類のものを見たこともないし、感じたこともない。ホラーやオカルトも苦手でその手の映画も見ないし、本も読まない。
でも、霊感の強い人の話を聞いている分には面白いので興味深く拝聴する。

そんな没有(メイヨー)な… 「上海の西、デリーの東」

新潮文庫  素樹文生著

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うっすらと憧れをもちながらも、自分には出来ないと分っているのでやらないでいる事がある。長期のバックパック旅行もその1つだ。粗末なベッドや不潔なシーツの並んだドミトリーを泊まり歩いて、何ヶ月も大陸を放浪する。それは究極の旅だという気もするが、それをするのは人生のある時期、若くて、いろんな事がまだ辛うじて未確定な時期に限られるのではないかと思われる。物理的にはある程度の年になってもやって出来ないことはないだろうが、不可能ではない、という事と、それを行うのに最適の時期、というのはまた別のお話だろうし、虫が大嫌いでイカモノ食いが出来ないワタシなど基本的に失格である。

「用心棒」

~刀か、ピストルか、宿命の対決~
1961年 東宝 黒澤 明監督



日本映画専門チャンネルがやってくれました。「用心棒」放映である。祝祭日には黒澤作品を放映するとかで、本日は「用心棒」。あぁ、待ちに待ったよ。久々に見る敏ちゃんの勇姿。(黒澤モノは殆ど実家においてあるので手元にはないのだ)祝・放映記念ということでささやかにレビューなどいってみることにした。まぁ、敏ちゃんラブ的観点からしか、語れないアテクシですが…(笑)
開始早々、佐藤 勝の手になる豪快なテーマ曲で忽ち黒澤ワールドへ。何を隠そう、このテーマ曲も「用心棒」の大きな魅力のひとつ。映画のムードと敏ちゃんの三十郎にあまりにもピッタリで、これを聴くだけでなんだかもうワクワクと嬉しくなってしまうのだ。

あなたとは、ずっと友達でいる… 「自虐の詩」

業田良家著 竹書房

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カルト的な根強い人気を持つこの作品、「絶対泣ける」という謳い文句のもと、業田良家の「自虐の詩」を友人が貸してくれたのは、もう8年ばかりも前になろうか。竹書房の文庫は上下巻で、途方もなくぞんざいなタッチで淡々と4コマで主人公・幸江の片隅の人生、その哀歓を綴ったものだが、内縁の夫イサオとの犬も食わないような腐れ縁のイチャツキが短いエピソードで綴られている上巻は、ゲンナリして投げ出しそうになったのだけど、上下巻を渡しながら友人が「上巻は多分、ウンザリすると思うけど、上巻を我慢して読まないと下巻の怒涛の感動が半減するからトバさずに読んで」と釘をさしたのでパパパーっと斜め読みでなんとか上巻を切り上げて下巻に入ると…。淡々としたタッチは変らぬままに、上巻でのとりとめなさと事代り、下巻では徐々に幸江の過去や心象風景が掘り下げられて深層海流に突入していく。

「アサシン」

~魅惑のガブさん~
1993年 米 ジョン・バダム監督



またも微妙に古い作品で恐縮なれど、今回は「アサシン」。ムービー+が放映したのを捕獲しておいたので、久々に鑑賞。この作品は欧州映画のハリウッドリメイクとしては割合に出来がよく、ブリジット・フォンダも好きな女優なので、ワタシの中ではささやかな好物という類の作品。父親のピーター・フォンダが「どうだい?俺の娘、イイ女だろう?」と言ったとか言わないとかのブリジット、確かにフォンダ一族のDNAを受け継いだスレンダーな骨細の姿態が目に涼しい。アンヌ・パリローほどの迫力はないが、それなりの味わいも出していて良かったと思う。が、何と言ってもこれはガブリエル・バーンの男盛りの色気を堪能する作品。ガブさんの出演作の中でもけっこう上位にランクインするカッチョ良さだとワタシは思っている。