「その土曜日、7時58分」 

~悪魔がその死を知る前に~
2007年 米/英 シドニー・ルメット監督



予告編で見たときに、面白い顔合わせだなと思ってはいたのだけど、ファミリー・アフェアものは暫くいいや、という気持ちがあって先送りにしていた本作。けれど俳優陣がいいし、面白いという噂は聞くし、こりゃやっぱり行かなくちゃだろうかしらん、と恵比寿ガーデンシネマへ。
でもワタシのお目当てはイーサン・ホークでも、P・S・ホフマンでもない。アルバート・フィニー爺なんですねぇ。久々のフィニー爺は「ボーン・アルティメイタム」の時よりは少し若く見えた。
シドニー・ルメット復活と伝えられる本作。さてさて、どんな具合でございましょうか。

「イースタン・プロミス」

~ヴィゴの役者魂~
2007年 英/米/カナダ デヴィッド・クローネンバーグ監督



夏ごろシャンテ・シネで上映されている間はなんとなく食指が動かず、まぁ、いいかと思っていたのだけど、もうDVDも発売されようかという今頃になってなんだか急激に観たい気分が盛り上がってきた。で、こういう時に有難いのは、昔で言う二番館、三番館的な劇場が頑張ってくれていること。今回は、三軒茶屋の三軒茶屋中央劇場に足を運んだ。猛烈に昭和レトロな匂いのするこぢんまりとした町の映画館だ。そのシートの座り心地の悪さは岩波ホールに勝るとも劣らないが、それも味。大劇場の降るような音響効果の中で映画を見るのもいいが、こういうこぢんまりとした町の映画館でギイギイと鳴るシートに座って映画を観るのも悪くない。Viva!三茶中央劇場。
そして、スクリーンの中ではヴィゴ・モーテンセンが猛烈に体を張って頑張っていた。
本当に俳優って体を張る商売なんだなぁ、と今更にしみじみと感じ入った。

「めまい」

~ザ・フェティシズム~
1958年 米 アルフレッド・ヒッチコック監督

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これも、昔シネスイッチ銀座でヒッチ作品のニューリマスター版をリバイバル上映した際に、「裏窓」と並んでラインナップに入っていたので観に行った作品。TVでも滅多に放映しない作品だったので、劇場でリバイバル上映を観たのが初見だった。
とにかく、全体に独特のムードが漂っている映画で、ヒッチ作品としても異質なテイスト。設定として根本的にありえなさ過ぎでは?というほど奇妙な話なのだが、ヒッチ本人はかなり気に入っていたというのを何かで読んだような気がする。えぇ?、そんなバカな、とハナを鳴らしてしまうほど不自然な設定でありながら、フェティシスムとロマンティシズムで二重に包んで最後まで見せてしまうのはヒッチ先生ならでは。一般には構成が破綻しているとして失敗作扱いになっている「マーニー」は、これに較べれば全然いつものヒッチ映画だと思う。と、言いつつ映画全体を覆う不思議なムードが忘れがたく、ワタシもけっこう好きなんですわね、これ。