「ロシュフォールの恋人たち」 LES DEMOISELLES DE ROCHEFORT

~軽やかに、華やかに~
1966年 仏 ジャック・ドゥミ監督



フランソワーズとカトリーヌ(・ドヌーヴ)のドルレアック姉妹唯一の共演作という本作。
ワタシはこの映画をスチール写真でしか観た事がなかったので、フランソワーズ・ドルレアックが動くのを観るのは初。それがちょっと楽しみでもあった。姉は本名でそのまま出ており、妹のドヌーヴという姓は確か母の実家の姓だとか聞いた事がある。今回の「ジャック・ドゥミ×ミッシェル・ルグラン×ドヌーヴ」のリバイバル上映では「シェルブールの雨傘」がけっこう評判を呼んでいて、これも混雑するかもしれないと思い、いかにも混みそうな渋谷を避けてテアトル銀座で観て来た。少し余裕はあったものの、最近の映画館としてはありえないぐらいに前の席との間隔が狭く、ブーツを履いた足をあまり伸ばせなかったので、かなり足がだるくなってしまった。

「ロックンローラ」 (ROCKNROLLA)

~で、結局ロックンローラってなに?~
2008年 英 ガイ・リッチー監督




とにもかくにも昨年の春ごろから、ずーーーーっと封切りを待っていた本作。
ご贔屓Gサマことジェラルド・バトラーは、死んだあとも妻を愛する夫とか、海洋学者の優しいパパとかよりも、こういう街のチョイ悪男の方がずっとハマッているのは言う間でもない。
ガイ・リッチーお得意の群像劇の中で、Gサマがどう活かされているのかも楽しみだった。
一発でコロリとワタシを参らせたあの無口な船乗りさん(「Dearフランキー」)ほどではないにせよ、昨年封切られた2作品よりもずっとハマッているのは間違いない。
というわけで、いまかいまかと待っていた封切り日、恵比寿ガーデンシネマにて観賞してきた。

松ケン as カムイ



松山ケンイチ主演でカムイ外伝の映画化が企画されているという事を知ったのは昨年秋。
知った瞬間に思わず膝を打った。松ケンの新作としてもいい企画であるのは言う間でもないが、「カムイ外伝」の実写映画化として、カムイ役に松ケンを持ってくるという絶妙のチョイスに欣喜雀躍。
あのカムイを演じる俳優として、古今東西、松ケンはワン・アンド・オンリーの俳優だろう。その企画と配役を聞いただけで、何はさておき絶対に観たい!という気分になる。年があけ、春先ぐらいには公開されるものと楽しみにしていたら、当初2月予定のクランクアップがアクシデントで大幅に遅れ、なんと6月クランクアップで、公開は9/19とか。 
え゛????!!!
遠い。遠いわ! もうちょっと早くならないの!!
このあいだ年が明けたばかりで、早く9月が来てほしいなんて到底思えないのだが、早く「カムイ外伝」は観たい。なんとか5月ぐらいに封切っちゃくれまいか。 …6月クランクアップ予定じゃ、到底無理か。

ありふれた奇跡 第7話



いやー、今回は加奈一家のウザさが大炸裂の回だった。
そうか、一徳さんはそういうキャラのオヤジだったのねん。
それにしても、もう30近い娘の事に、こんなに鵜の目鷹の目で立ち入る家族っているものなの?ウザ過ぎ。
婆ちゃんもおとっつぁんもお袋さんも、チッチッチ ですぞよ。
どうも曲者な性格がちらちらと見え隠れしていた婆ちゃん(八千草 薫)もついに噴出。
どうしてそうもデバガメなのよ。婆ちゃん。
たとえ家族でも黙って部屋に入ってあれこれ探っちゃいけません。

「ディファイアンス」 (DEFIANCE)

~けしてスーパーマンでなく~
2008年 米 エドワード・ズウィック監督




シャンテ・シネでトレーラーを観た時には、さして食指が動かず、これはパスかなぁ、と思っていた本作。
が、封切りが近づくにつれ、出来がいいらしいとか、ダニエルがいい感じであるとかの世評がなんとなく耳に届き始め、そうとなれば、折角公開されているのに観ない手もありますまい、という事で行って参りました。シャンテ・シネ。さして大きくないシアターだった事もあるけど、ほぼ満員。女子ばかりでなく年配の方や、男性も多かった。

「讃歌」

~ドSとドMの三昧境~
1972年 近代映画協会 新藤兼人監督



いわゆる「春琴抄」ものの映画化を最初に観たのは、山口百恵が主演のアイドル映画が最初だったと思う。佐助はあの三浦友和なのは言うまでもない。が、百恵は「伊豆の踊り子」みたいな旅芸人の娘とか、山番の娘とか、島の娘とか、総じてそういう庶民や日陰の娘にはハマるのだが、贅沢に育った傲慢な女とか、臈たけた高貴な女性とか、そういうのは、ちっと無理だなぁと子供心にも思った記憶がある。
で、この「讃歌」はリアリスト・新藤兼人が独立プロの低予算の中、彼らしい視点で存分に撮った「春琴抄」の映画化作品で、綺麗事でごまかしていない「春琴抄」映画。16、7の頃、TVの邦画枠で放映されたのを観たきりだったのだが、昨年CSで放映されたのを録画しておいて随分久々の観賞。

 「ありふれた奇跡」 第6話

先週はあまりの事にあきれ果て、見放そうかと思ったが、今週はまた、やや持ち直したようだ。
オヤジ二人のとほほな秘密が「女装」というのはご愛嬌だったけれど、
(杜夫は案外似合っていた。一徳さんは怪物状態)
その後の展開たるや、もう…。
このドラマ、あまり前面に陣内孝則をフィーチュアし過ぎるとダメだなという気がする。そこで、今回は警官役の塩見三省をかませてシーンを中和するという作戦に出た。この人居た方がいいでしょうね。陣内君じゃもたないわ。




ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (THE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON)

~人間のいとおしさ、人生のいとおしさ~
2008年 米 デヴィッド・フィンチャー監督



S・フィッツジェラルドの短編が原作だというこの作品は167分の長尺なのだが、全く長さを感じなかった。
フィッツジェラルドの原作は読んでいないのだが、肉体が若返っていくというモチーフを取り入れた作品としては、山田太一の「飛ぶ夢をしばらく見ない」を随分前に読んだ事がある。どんどん肉体が若返っていく女と中年男の交渉を描いた話で、こういう題材は、妙に人生のプライムの短さや、人生の一回性について考えさせられるものだなぁと思った記憶があった。そんなわけで、梗概を知った時からとても楽しみにしていた本作。ブラッド・ピットケイト・ブランシェットとの顔合わせも、コンビネーション的に興味をそそる。  というわけで、いざ劇場へ。

「幻影師アイゼンハイム」 (THE ILLUSIONIST)

~華は脇役にあり~
2006年 米/チェコ ニール・バーガー監督



いまごろ観たよ第3弾、というわけで今回は「幻影師アイゼンハイム」
どういうものか劇場公開中はさっぱり観る気がおきず、トレーラーで殆どもう想像つくじゃないの、観なくていいわ、と思っていた。(「ブーリン家の姉妹」も同様の理由で観る気にならず放置)
数日前、どういうものか久々に「ラスト・コーション」が観たくなり、半額サービス中のツタヤに行ったら、なんとなく棚からアイゼンハイムが呼んでいたので、ついでに借りてみることにした。
蓋をあけてみると、地味な主役よりも、強力な脇の方が断然生彩を放っているというキャスティングで、こんなに脇に目がいった映画も珍しいかもしれないなぁ、と思った。

「マンマ・ミーア!」

~なんたってダンシング・クイーンですよ~
2008年 米/英 フィリダ・ロイド監督



六本木のTOHOシネマズで映画を観る時には、いつもネットで席を押さえておくのだけど、今日は夕方になるまで、何を観ようか気持ちが固まらなかった。それゆえ、席の手配をしないでいたが18時近くなってやっと「マンマ・ミーア!」な気分だわ、とチケット状況をみたらなんと「残席僅か」のマークが!いかに世間でヒットしていると言われている映画でも、「残席僅か」マークって滅多に出ない。この分ではチケットカウンターに着くころにはソールドアウト必至だな、と思ったので、ヒルズはやめて開始時間が少し遅い有楽町マリオンの日劇に向かった。結果ビンゴで、席は確保したが、あの広い日劇1が満員の大盛況。あれだけの広さの劇場が満員の状態というのは随分久々に観たかもしれない。「マンマ・ミーア!」恐るべし。

美女とボンド 「GQ」

今回の007は前回に比べると、かなり周到にパブリシティやタイアップが組まれていて、
ダニエルの露出度合いも相当なものだった。「QOS」の封切り前後になると、本屋の雑誌コーナーの平積みにはダニエルが表紙の雑誌が目白押し。怒涛のような特集っぷりである。それもこれも「カジノ・ロワイヤル」の成功あってこそ。 あれは人生を変えた1本だったね、ダニエル。見事に賭けに勝った気分はどうかな?

しかし、どれだけジャンジャン出ていても、ありがちな特集はパラララっと立ち読みで沢山。大抵が「立ち読みで沢山」の中、「GQ」は異彩を放っていた。こうまで美女に囲まれてポーズを取るダニエルというのも、あまりお目にかかったことがない。しかも、みんな映画に出てきたボンドガールより美形だし。(笑)おもわずダニエルの鼻の下も長くなろうってもの。




「GQ」の007特集は桁外れなページ数で、ホテル、乗り物、スーツ、カクテル、女たち etc. などを微に入り細を穿ってお浚いしているが、やはり面白いのはダニエルのインタビュー。よくあるインタビュー記事とはちょっと違う味わいで、表面的な優等生的答えしかしない、ようなイメージがあったワタシには、ふふふ?ん、という感じで楽しめた。

似て非なるものを2つあげて、どちらが好きか、と問うシリーズで、ゴッドファーザーゴッドファーザーpart?ではどっち?という問いにダニエルはゴッドファーザーと答えている。(ちなみにワタシはPart?派) それはなぜかという問いにダニエルが分析的な答えを出しているのが興味深い。



その他、「ダイエットなんてバカらしい。すぐにやめなきゃ。早く太ったおじさんにならなくちゃ。そして人生を楽しまないと!」とのたまっている。
ふふふ、いいね。
ダニエル、インタビュー馴れしてきた気配。(そりゃもういい加減馴れようってもんですが…)よくある七三頭でのおぢさんチックなスーツ姿じゃなく、カジュアル・ルックのダニエル写真も、なんとなく「レイヤーケーキ」の頃を思いだす感じで新鮮だった。

そんなわけで、久々に「雑誌購入」フラグが脳内に閃いて、「GQ」を買ったkikiだったのでした。


手塚治虫 没後20年



あの手塚さんが亡くなって、今年で20年たつらしい。
…もうそんなになるだろうか、10年ぐらいかと思っていたのだけど。
BS-2では命日の2月9日を挟んで、まずは特集の第1弾が放映されるらしい。その特集の中で、都内のマンションの一室に籠もって新作のコマ割りとネームに没頭する手塚治虫を追いかけたドキュメンタリー「創作の秘密」というのが入っているらしいが、これは本放送時に観た記憶がある。「昔は鋭い線が引けたのに、今は線の末尾が震えるようになった」(ダッシュ線についての話だと記憶していたが、再見したら、きれいな円が描けなくなったと嘆いておられた)と年齢的な衰えを詠嘆し、「アイデアだけなら、日々湧いてくる。ほんと、アイデアだけは売る程あるんだ、僕は!」と語っていたのがとても印象的で、いまだに覚えている。