フラッパーの母とプア・リトル・リッチガール

-二人のグロリア・ヴァンダービルト-



ワタシは1920~30年代という時代がとても好きだし興味がある。この時代の美術や音楽、衣服や建築などはすべからく洗練されて非常に魅力的だと思う。この時代ほどにオシャレだった時代は他にないのではないか、と思うのだ。ことに20年代は浮かれ騒ぎの好景気で渦巻きのように株化が上がり、人々が沈む事のない太陽の下で狂騒の日々を送ったディケイドだった。今日も明日もシャンペンの泡のように享楽が虹色に人生を彩っていた。そんなめくるめく日々は1929年の大恐慌で一瞬にしてオジャンになり、続く1930年代は不況に始まり、世界大戦へと雪崩れ込んで行く重い灰色のディケイドとなる。山があれば谷もある。谷が尽きるとまた山が始まるのだ…。1920年代に青春を送った世代には作家のスコット・フィッツジェラルドや、ヘミングウェイがいる。また、1920年代はフラッパー(既成概念に捉われない自由奔放な女性)の時代だった。シャンペンの泡とチャールストン・ダンスに象徴される彼らの青春は「Flaming youth (燃え上がる青春)」と呼ばれた。

「SHERLOCK」(シャーロック)

-21世紀でも、ロンドンに霧がなくても-
2010 英 BBC



シャーロック・ホームズを21世紀に活躍させたらどうなるか。このテの試みは外すと痛いが、これは大正解だった。よく練られた脚本とエッジの効いたキャラクターたち。時代背景は現代で、エピソードもオリジナル。取り囲む状況や小道具が21世紀のものでも、シャーロック・ホームズは長身痩躯で傲慢でエキセントリック。紙背に徹する観察眼と推理力を駆使し、趣味で事件を解決する。設定や背景を変えても、変えてはならない本質はきっちりと押えているのが快かった。

「未来を生きる君たちへ」 (HAEVNEN)

-この暴力に満ちた世界で-
2010年 デンマーク/スウェーデン スザンネ・ビア監督



7月はさっぱり食指が動かず、ついに一度も映画館に足を運ばなかったが、8月は封切りを待っていた作品がいくつか公開になる。まずは数ヶ月前から封切りを楽しみにしていた本作を観に、久々に日比谷映画街へ足を向けた。
スザンネ・ビア作品を映画館で見るのはこれが初。

あの人、この人のブレイク前


なんかまだ垢抜けてませんね さて、この人は誰ざましょ?

海外のショービズニュース系サイトで取り上げられていたyoutubeのオモシロ動画で"Before They Were Famous: 25 Actors in 3 Minutes "というのがあり、25人のスターたちのブレイク前の映像が紹介されていた。20年前でもさして変わらないキアヌ・リーブスや、若い頃のハッチャケぶりの印象が強いジム・キャリーなど、今とさして違和感のない人も挙がっていたが、おおー!とその若さにビックリする人なども出てきたりして、なかなか楽しめた。ワタシの好きな、あの人やこの人の映像もありました。ふほほ。微笑ましい。

ALAIN DELON の 「D'URBAN」

-大人には、還ってこない春がある-



"D'URBAN c'est L'elegance de l'homme moderne."
懐かしい響きである。アラン・ドロンが低めの渋い声でシメるこの超有名なキャッチは、「懐かしいCM」について思うときに漠然と脳裏に甦ってくるのだけど、もう一度このCMのあれこれを見る事は多分できないだろうと思っていた。このCMが流れていた当時ワタシは子供だったので、これが淀長さんの「日曜洋画劇場」枠のみで流されていたCMだという事など全く知らなかった。そういえば「D'URBAN」のCMには漠然と日曜の夜の記憶がまつわっているような気もしていた。思えば、淀長さんの洋画劇場の提供スポット枠でだけ流れていたなんて、本当にこのCMとアラン・ドロンらしいシチュエーションだったのだなぁと今更に思った。というわけで久々のCMネタはアラン・ドロン繋がりで 「D'URBAN」。

「危険なささやき」(POUR LA PEAU D'UN FLIC)

-意外な掘り出し物-
1981年 仏 アラン・ドロン監督



このところ、NHK BSではわりに頻繁にドロン出演作品を放映しているが、これもその中の1本。ブレイク前のアンヌ・パリローが共演している事もあって興味が湧き、留守録しておいたのは正解だった。ドロンはパリで私立探偵をしている元刑事。いかにもな設定ではあるが、いい具合に肩の力が抜けていて、しかも思う存分カッコいい40代半ばのドロンを堪能できる。彼の秘書役がアンヌ・パリロー。キュートでコケティッシュ。良い感じである。ワタシは80年代以降のドロン作品は殆ど見ていないし、知らないので、本作も全く知らなかったのだけど、拾い物で得をした気分になった。

そして、神戸

-山と海とレトロ建築-



ワタクシ、今週はチョロリと神戸に行って参りました。
関西旅行ではやはりダントツに京都に行く事が多く、昨今は奈良に目覚めたワタクシですが、神戸は好きだけれども、一度行くと暫くはいい、という感じになるのは、やはり街がコンパクトだからでしょうかしらね。(関西圏のうち、大阪には残念ながらワタシを惹き付けるものが何もないので対象外)で、今回は十分に懐かしくなった頃に神戸再訪とあいなった次第。なぜ、神戸に行く事にしたかというと、ひとつには2年前に神戸近郊に移住した旧友と久々に会う事、そして、芦屋市にあり、内部を見学できる重要文化財のフランク・ロイド・ライト設計・旧山邑別邸(現ヨドコウ迎賓館)を見る事が、今回の小さな旅の大きな目的でした。

重要文化財ライト建築の中に入る!

-至福の旧山邑家別邸見学-



その建物は、芦屋川に沿った小高い丘の上にこんもりとした緑に囲まれて建っております。フランク・ロイド・ライトが日本に滞在中、帝国ホテルの設計、建築の合間に、民間から頼まれて住宅や別荘を幾つか建てた中のひとつで、完全な形で日本に残っているものは唯一これだけだという貴重な建築物(学校建築では自由学園明日館は健在)。灘の酒造業、山邑太佐衛門氏の依頼でライトが設計し、大正時代に建てられた別荘です。
この建物の存在を知ってから、一度見に行かなくては、と思っていたのだけど、そういえば神戸に旧友もいることだし、久々に神戸を探訪して旧山邑家別邸も見てこよう、という考えがふいに脳裏に浮かびました。そんなわけで暑さにもめげずに関西へ。(実はかなりめげたけど…)