またまた「SHERLOCK」について

"I'm a high-function sociopath."
2010年 英 BBC



9月の連休も終りに近づき(この連休中はちょこっと温泉でリラックス)、夏の暑熱の疲れをどうにか抜いてリフレッシュしたい今日この頃。9月後半になると夏の疲れが出て来るような…。でも台風が去って涼しくなり、大好きな秋の気配が徐々にたちこめてきているのは嬉しい限り。
さて。久々のハマリ物であるBBCの「Sherlock」。観れば観るほど面白くて愛着がわいてくるし、何故か「Sherlock」を観ていると、あの懐かしいグラナダTVの「シャーロック・ホームズ」シリーズも見たくなってくる。これも以前は露口茂の吹替え版が好きだったが、昨今ではオリジナルのジェレミー・ブレットの声の方がやはり良いと思う。でもオリジナルの方が圧倒的に良いのは「Sherlock」のベネディクト・カンバーバッチである。彼を吹替えで見てしまうと明らかに魅力は半減か、それ以下になってしまうに違いない。彼の魅力は外見よりも、その深い低い声とセリフ回しの味わいにあるからだ。それは知的でクールで抑揚と陰翳に富み、とてもセクシーである。外見的には特にセクシーというわけでも取りたててハンサムというわけでもなく、アングルによってはファニーフェイスにも見える彼の魅力の大いなる部分を担っているのは、実にその声とエロキューションだと思う。

「泥の河」 

-甲羅の鬼火-
1981年 東映/木村プロ 小栗康平監督



宮本輝原作小説映画化作品の最高傑作。(って全部は観てないけれども、これを凌ぐ作品はそうそう出来ないだろう)ワタシ的にはこれに次ぐ出来の作品として「幻の光」を挙げるが、とにかく「泥の河」はモノクロ画面の醸し出す詩情がえもいわれない作品だ。本作は昭和50年代の半ばの制作だが、見事に昭和31年の空気と風景を映し出していて、デビュー作にしてこんな作品を撮ってしまった小栗康平は実に凄いと思う。1本目でこんなのを撮ったら後が大変でもあるけれど。(でも小栗康平はその後も「死の棘」や「眠る男」などを生み出していく)手元にあったのは昔3倍速で録画したVHSのみだったので、高画質で録画できる機会を待っていた。

ドン・ドレイパーはどこへ行くのか?  「MAD MEN」 Season4



ワタシは地上波を観ないので今なにを放送しているかなどというのも全く知らないのだけど、そうやって地上波を無視していたら、いつの間にかフジの深夜枠で「MAD MEN」のシーズン4放映が始まっていた。(いつの間に…)気づくのが遅すぎなくて良かったといえばよかったが、知らぬうちに2話ほど見逃してしまった。全く油断も隙もない。 
いやはや、それにしてもドン・ドレイパー。形ばかりの家庭生活が消滅して、彼の漂流を止めるべき何物もなくなった今、もはや制御不可能なところへ漂い出している難破船の観がある。どこへ漂流していくのか、そしてどこへ流れ着くのか、ドン。

「SHERLOCK」

-This is the modern Sherlock Holms-
2010年 英 BBC



どうもワタクシ、BBCのニュー・ホームズにちょっとばかりハマってしまったらしいんざますわ。あの印象的なテーマ曲がずっと耳に残っちゃってるし、1日1度は3本のうちどれか観ないと落ち着かない中毒症状。「Sherlock」限定でベネディクト・カンバーバッチもかなりOK。相棒ワトソン君を演じるマーティン・フリーマンもたくまざる愛嬌とユーモアがあって、ちっこさ加減も妙にカワイイ。観れば見るほどよく出来ているエピソード。1シーズン3話ずつで、シーズン2は来年あたり本国UKで放送されるみたいなのだけど、これまたオモシロそうなのだ。早く観たいんだけど日本での放映はいつになるのかしら。早く観せてちょうだいな、プリーズ。

「ゴーストライター」 (THE GHOST WRITER)

-秘密を知っても、決してひけらかしてはならない-
2010年 仏・独・英 ロマン・ポランスキー監督



さてさて。封切りを楽しみに待っていた映画の第2弾は「ゴーストライター」。
今年の新作は、春夏は不作気味だったが、秋は観たい映画が何本か封切られるので楽しみである。秋に面白い映画が封切られるというのは嬉しい。秋は本にしろ、映画にしろ、展覧会にしろ、知的好奇心を刺激するものが充実していてほしい季節だものね。
というわけで今回はまず、ロマン・ポランスキーとユアンが組んだサスペンス「ゴーストライター」を観に有楽町へ。

「刑事コロンボ/別れのワイン」 (ANY OLD PORT IN A STORM)

-刑務所は結婚より自由かもしれませんな-
1973年 米(NBC) レオ・ペン監督



夏の旅行に出かけていたので、ちょっと久々の更新でございます。
「刑事コロンボ」については、旧作の45本以外は好きではないし、観たいとも思わないのだけど、ピーター・フォークは延々とコロンボを演じ続け、ついには自分で監督もして、すっかりライフワークになっていた観がある。数年前、ピーター・フォークが認知症を患っているというニュースを読んでコロンボに関する記事を書いたのだけど、今年6月23日にそのピーター・フォークが亡くなったので、やはり追悼の意をこめてコロンボ・シリーズの中から何か一本、書いておきたいな、と思った。旧作の中で特に好きな作品は何本かあるのだけど、やはり別れにふさわしいのはこの1本ではあるまいか、というわけで、今回は刑事コロンボシリーズ中でも特にファンの多い作品であり、傑作との声も高い、第19話「別れのワイン」。