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海外赴任はオイシイな



先日、4年にわたる海外勤務を終えて戻ってきたO氏を囲んで一夜歓談の宴があった。


O氏は上海2年、シンガポール2年で計4年。
もっともっと外地に居るつもりで、来年あたりシドニーだ♪
などと、ひとり勝手な皮算用をしていたら帰国の辞令がおりてしまった。
ガ?ン!である。
目論み破れたO氏、速攻奥さんに電話して旅行を手配させ、
翌日から一家3人でモルディブに
「もっと外地にいたかったのにコン畜生?!」ツアーに出かけたのだとか。

そのせいで真っ黒に焼けて帰国。
「よう!」と目の前に現れた顔を見ても一瞬誰だかわからなかった。
O氏がいる間に上海に行ってあちこちガイドしてもらおうと思ってたのだけど、
ウカウカしているうちにシンガポールを経て、もう帰ってきてしまった。
4年なんてつくづくあっという間である。

「だから早く来いって行ったじゃんか」とO氏。
そうは言っても上海な気分の時とそうじゃない時とあるのよねん。
O氏が帰ってきた途端、なんだか急に上海に行ってみたくなっちゃったよ。

6年前に初めて会った頃は実年齢より8つは若く見えるほうだったO氏だが、
4年の海外勤務の間になんだかちと老けたような…。色々、苦労があったかのぅ。

シンガポールは割にフツーなのでどうってこともなかったが、上海に居た時の
カルチャーギャップというのはやはり相当なものがあったらしい。
現地の部下にそっぽを向かれずに、言う事をきかせるのが苦労のしどころなんだとか。
仕事の納期についての日本人との認識の違いや、(できなかった時の言い訳の
バラエティに富んでいる事は、呆れながらも感心しちゃうと言っていた。本当にそういう風なのねん)
また、なんだかよく休む奴がいると思うと、別な会社に別の名前で所属していて、
あっちに半分、こっちに半分出社しているんだとか。何故そんな事をするのかというと
リスクヘッジであるらしい。1つクビになるか潰れても、もう1つの会社で食べていけるからだとか。
いやはやなんとも、中国チックなお話。
そのへんは「てなもんや商社」でもお馴染みの、
詭弁に満ちた日本的非常識=中国的常識の世界である。
でも死ぬほど退屈だったシンガポールよりも、何が起きるかわからない上海の
方がスリル満点で面白かったよ、とO氏。
大富豪と大貧民。革命がいつ起きてもおかしくない程に激しい中国国内の経済格差。
地方からの出稼ぎ人口に仕事を供給するためには、毎年ミニマムで7%の経済成長を
続けなければならない中国。いつか破綻が来るのは目に見えている。
きたる万博以降、どのようなカタストロフが中国を見舞うのか、その時上海に居て、
直に感じてみたいとO氏は言っていた。

スリルといえば、上海に近年たけのこのように建っている高層ビルは
軒並み手抜きな安普請のペラペラ建築だそうで、
高層階に居る時に地震が来ると、お祈りをしたくなる程怖いんだとか。
地震でもないのに壁面だか窓ガラスだかのガラスが外れて
いきなり舗道に落下するという事故もあったらしい。
くわばら、くわばら…これも、いかにも上海らしい。というか中国らしい話だ。

海外赴任者の役得で、上海でもシンガポールでも150平米超のマンションに住んでいたO氏一家。
役職がもう少し上だと、広い一軒家にお手伝いさん付き、の生活になるらしい。
掃除や洗濯などのサービス付きマンションだったので、奥方は毎日
日替わりの習い事とお買い物三昧で、絵に描いたような駐在員妻生活を謳歌した。

「駐在員妻の海外赴任ボケってやつだね。何もすることがないから勢いそうなっちゃうんだな」とO氏。

奥さんが毎日お楽しみざんまいで過密スケジュールになり「私、大忙しなのよね」と言った時、
何を習おうと買おうとかまわないが、俺の前で「忙しい」と口にするな!と釘を刺したとか。
遊んでるのに忙しがしがるとは! とムカっ腹?

海外赴任手当てが付く以外は特に給料が増えるわけでもないし、そんなにオイシイ事もないさ?、
と言うO氏だが、北京で本場の北京ダックを食べ、上海では上海蟹を、四川省で
陳麻婆豆腐店の麻婆豆腐を食べ、嘘みたいな安価でカシミアのコートを仕立て、
春節には高層マンションの屋上から360度ぐるりと切れ目なく上がり続ける花火を見物したという。
360度花火に取り巻かれるという経験はそうそう出来ない。言葉に尽くせない景観だったよ、とO氏。
360度花火三昧か。そりゃスゴイ。一度見物してみたい。

色々と面白い話も聞いたが、小学校にあがる前の年齢で何年か海外生活をして、
どこの土地にもすぐ馴染み、あっという間に英語と中国語を達者に操るようになり、
色々な国から来た駐在員の子供たちと友達になり、細長い島国に居ただけでは身に着かない
自在なスタンスが自然に身につき出していたようなO氏の6歳の息子ちゃんについての話を聞いていると、
海外で幼年期を送れたという事がちょっと羨ましい気がした。
頭も感性も柔らかい時期に、とてもいい経験をさせてあげられたよねぇ、と思う。

日本に戻ってきて、これからどういう風に過ごさせるかがキーだけど、折角覚えた言葉を忘れない
ためにもインターナショナル・スクールに通わせないとだねぇ、Oさん。学費高いけど頑張って?!

帰国子女というのは戻ってからのハンドリングを間違えると、ちょっと可哀想な事になったりする。
友人の兄で、幼年期をインドネシアで過ごして6歳で戻ってきたのち、
これからは日本で生きるんだから日本の学校に行かせないと、というので
学区域の小学校に行かされたものの、どこか馴染めず、その違和感がずっと尾を引いて
高校でついにドロップアウトし、以降引きこもりになってしまった人がいる。
戻ってきた後のケアがとても大事なんでしょね。
O氏の息子ちゃんはいい具合にコスモポリタンに育っていくといいな、と思う。

ちなみに、O氏は横浜に数年前に建てた一軒家があるのだけど、それまで4年間ずっと
空き家にしておいて、人に貸した途端に帰国の辞令がおりちゃったんだとか。
…とかく世の中、そうしたもんでございますわね。
帰国したのに、向こう2年は自分の家には住めないO氏。
自宅のある町の、もっと駅寄りなところに社宅扱いで借りたマンションは、
上海で住んでいたマンションの3分の1の面積なんだとか。…ふほふほふほ。
それが日本の現実だわな。
そうそういつまでもオイシイ事は続かないもんでございます。
暫くは日本で地道に頑張って、また海外赴任のチャンスを狙ってちょ!と思いつつ、
海外駐在ってなんだかんだでやっぱりオイシイなぁ、と実感した。
日本のオフィスに海外から駐在に来ているアメリカ人のマネジャーなどを見ても、
殿様待遇で普通は住めない億ションに会社の負担で住んで、にわかセレブ生活だというのは
見聞しているが、あまり身近な事でもないので羨ましいともオイシイとも感じない。
が、友人知人など等身大の人の海外赴任生活話を聞くと、数年とはいえ、様々な面で
日本の日常を離れた経験ができるなんてことは、やっぱりお金じゃ買えなくってだわよねぇ、
と実感したりする。お金じゃ買えない経験をお金を貰ってできるのだもの。
やはり海外赴任ってオイシイのである。

コメント

  • 2009/10/30 (Fri) 01:51

    海外赴任ってやっぱりいろいろな意味でおいしいんですね~。うちみたいな田舎でもまわりに経験者が結構いますが、おいしい話はそんなにしてくれないんですよ。田舎なだけに自慢ととられるのを警戒してるんですかね。私はそういう話大好きなんですけど。
    おいしいというか、ほほ~と感心したのが、シンガポール帰りの方の話で、向こうの社宅に飾っていたクリスマスツリーが、日本に帰ってきてからは大きすぎて部屋に飾れないという話。
    うちは夫婦とも海外赴任はあり得ないから、行ける人がうらやましいです。

    • ようちゃん #4ihH6cqY
    • URL
    • 編集
  • 2009/10/30 (Fri) 22:27

    ようちゃん、確かに海外赴任はおいしい事ばかりでもないんだろうけど、みんな行きたがるし、行った人はあまり帰ってきたがらないし、やはり色々と新鮮でいいんじゃないでしょうかね。たまに一時帰国すると日本の良さも再認識したりできるし。(笑)O氏は長いこと英会話教室に通って赴任に備えたんですが、いざ向こうに行っても仕事や会議で使う言葉というのは大体限られてくるので、あるところからは英語は上達してないなぁ、と言ってましたわ。息子ちゃんがびゅうびゅうと異文化や新しい言語を吸収してあっという間に身に付けていく様子を見て、つくづく子供の柔軟さや能力の可能性について感嘆したと言ってました。ワタシも海外赴任には縁がなさそうだけど、異国で何年か暮してみる、というのはやはり魅力的な事なので、仕事じゃなくても生涯のうちに数年は経験したいもんだと思ってます。

  • 2009/10/31 (Sat) 05:51

    kikiさん、こんにちは。
    我が家も海外赴任には縁がなさそうなのですが、主人の同僚の人で、海外赴任が決まり、盛大に壮行会を開いてもらい、社内結婚の奥さんも友達に散々向こうに行ったらどうする、こうすると計画を話して赴任したら、何があったのか最低2年は赴任している筈が半年で帰国させられてしまい、夫婦ともにひっそり日本に戻ってきて暫くは肩身がとても狭そうだった、という話も聞きました。海外赴任もうまく行く事ばかりでもなさそうですよね。

  • 2009/11/01 (Sun) 23:10

    kamomeさん。なるほど。2年は行っているはずが半年で帰国させられるなんていう事もあるんですね。ちょっとツラいですね。…あ、そういえば、ワタシもそういう感じの人を一人知ってましたよ。英語だって問題なかったはずだし、何がどうしたんだろう?と思ったけれど、向こうの人や空気に馴染めなかったのかな。何があるか分りませんね。確かにいい事ばかりじゃないですわ。海外赴任といえば、それにともなうプチプチセレブ生活ごっこみたいな事よりも、異文化体験を、給料を貰いつつできるというのがいいなぁと思いますわね。

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