今ごろ観ちゃった「デスパ妻」



前から話題になっている事は知っていたが、子供の頃を除いて、ワタシが熱心に毎週アメリカ製のドラマを見たのは「ER」ぐらい。それもセカンド・シーズンあたりまでで、その後は海外ドラマにあまり興味がなくなり、たまにちょこちょこと話題のドラマを見ても格別ハマらずに来た。この「デスパレートな妻たち」(長いので以降略して「デスパ妻」)についても、友人から面白いよ?、と推薦されていたが食指が動かないので生返事をして数年がたっていた。その友人が師走に引っ越しをしたので、ある週末に新居訪問がてら遊びに行ったところ、雑談しているうちにいつの間やら「デスパ妻」鑑賞会がスタートしちゃいまして。とうとうシーズン1を見ちゃったワタクシ。

「デスパ妻」はとある郊外住宅地のウィステリア・レーン(日本風に言うと藤通り?)に住む四人の主婦をメインに、近隣住民も含めてそれぞれ秘密やトラブルを抱えた生活を、時にコメディ風味で味付けしつつも、ミステリー要素を絡めて描くドラマ。主婦やその夫の浮気話を描いたドタバタものだろうと思っていたら、それ+ミステリー色も絡めたというところが新鮮味なんでしょね。なにしろ恋愛問題や家庭のゴタゴタでバタバタしているばかりじゃなく、あちこちに秘密と嘘がちりばめられ、割にアッサリと登場人物が死んだり、血が流れたりする。第1話目でいきなり語り部の主婦が自殺するところから始まるので、そりゃ掴みはOK。おや?これはどういう展開?なんて、ワタシも制作サイドの狙いにウカウカ乗せられて観始めちゃった。チーズやグラタンをつまみにワインをちびちびやりつつ、友と時に笑い、時に「そんなのアリー?」なんて言いながら、半分ぐらい観て残りはDVDを貸して貰ってシーズン1を観ちゃいました。

一言で言うと「みんなの秘密」という感じのこのドラマ。一見、平和な町で、平凡で平穏な生活を送っている人々の心の闇が描かれるドラマとでもいいましょうか。何も問題なさそうに傍からは見える登場人物がみな、人には言えない秘密や問題を抱えている。それは瑣末な事だったり、非常に後ろ暗い事だったり様々。で、メインである四人のご近所主婦たちが、みなそれぞれに“崖っぷち”に立ち、表向きにはどう見えても、けっこうビッチな部分を持っているというのも特色ですかね。テリー・ハッチャー演じる×1シングルママのスーザンはけっこうなウザ女。ティーンの娘がいるのにいつまでキャイキャイやってんだよ、と次第にそのアホっぷりに苛々してくる。


テリー・ハッチャー演じるとっちらかり女スーザン 時折「猿の惑星」のジーラに似て蝶

他には最も崖っぷち度が高そうな取り澄ました赤毛のデコッパチ、ブリー(マーシア・クロス)に、元キャリアウーマンで、双子に年子に乳飲み子と子供を四人も抱えて奮闘する母リネット(フェリシティ・ハフマン)、ラテン系の神野桜子といったキャラのガブリエル(エヴァ・ロンゴリア)、どれもこれも、女としてちらとカワイイところもあるけれど、かなり強力にビッチな部分も持ち合わせた女ばかりで(まぁそこが面白いのだけど)、折々笑って観ていても、リネット以外のキャラにはさして好感を持てない(実際問題リネットの家庭が描かれていなかったら、ずっと観続けるのはちとキツかったかも)


子沢山の上に、“格下”亭主を立てつつ奮闘するリネットを演じるフェリシティ・ハフマン
実人生ではウィリアム・H・メイシーの奥さんらしい 凄くお似合いの夫婦かも

等身大なリネットの家庭が描かれる一方、健気な娘に支えられつつ、×1で恋愛沙汰ざんまいのスーザンのキャラは完全にロマコメ・キャラという感じだ(テリー・ハッチャーのキャピキャピ具合がひと頃のメグ・ライアンっぽい)。顔がコワい赤毛のブリーはサスペンス担当キャラってことでしょね。
というわけで、キャラ設定からエピソード、ドラマのジャンルに拘らない筋立てで様々な客層を取りこむことに成功したのねん、という感じである。そして、「誰にでも人に言えない秘密や悩みがあり、誰にとっても絶対なものなど存在しない」というコンセプトのもとにエピソードが積み重ねられていくので、ままならぬ事が多く、長続きしない幸福の中で、しかし人はどうにかして今日も生きていかねばならないという事が、あれやこれやの騒動の中に描かれていく。


完全主義のカリスマ主婦ブリー 顔がコワイ 時折昆虫か爬虫類みたいに見える

でも、そのある種の臭みが納豆のようにあとを引くって事でしょか。幼い子供を抱え、夫に代わって職場復帰することになるリネットの仕事と家庭の両立問題や、完璧主義を周囲におしつけるあまりに夫の浮気や子供の非行に手を焼くハメになるブリー(何となくブリーの家庭が一番深刻な崖っぷち状態)、子供を欲しがる夫と欲しくない自分との価値観の違いにいらつくガブリエルなど、どこの夫婦にもありそうな問題を扱って親近感を煽る事も忘れない。


身勝手で我儘なイケイケのガブリエル 元モデルでメキシコ産の神野桜子的キャラ

登場人物も中年女性陣の周囲にそこそこのイケメンをさりげに配置してあるんですね。スーザン(テリー・ハッチャー)の心を鷲掴む謎の独身男のお向かいさん・マイク役で登場するジェームズ・デントンがそれ。彼の登場には「お!」と身を乗り出したワタクシ。このジェームズ・デントン。ジェラルド・バトラーにちょっとマーク・ウォルバーグを足して割って薄くして細くした、という感じでまずまずのナイス・ガイ。


このドラマではちょっとお気に入りのジェームズ・デントン …ワタシはどうもこの手にヨワイらしい

贅肉は無いのに腕はぶっとくて、Tシャツが似合い、さらりとした笑顔がいい感じ。俳優としていまひとつアク(言い換えると華かしら)がないのでこれ以上目立つ事はできないだろうけど、このドラマではちょっと儲け役でいい感じである。あら、細い頃のGサマにちょっと似てるわね…なんて思った瞬間から、マイクの正体に興味が湧いて、ついつい吊り込まれて次を見てしまったという次第。ちなみにワタシの友はリネットの夫トム(ダグ・サヴァント)がイイ、とか言っていた。…ま、好みはそれぞれってことですね。


リネットの亭主・トム 愛嬌はありますね

主役の主婦たちを演じる女優が四人とも見事に板っ腹で贅肉が無いのはご立派。観ていて気持ちがいい。頑張ってるね。また、近所の秘密をかぎ廻るブラックメイラーのおばちゃんがフーバーさん、という名前なのもシャレがきいていて笑える。ご近所さんの昔の男を拾ってばかりいる偽ブロンドのイーディは妙に逞しくてドラッグクイーンみたいなのだが、はた迷惑なようで案外言っている事はマトモなのに男運が悪いイーディも脇キャラとして立っている。シーズン2に入ってお久しのカイル・マクラクランまで登場したのには驚いた。そして、ちょっと気になるマイクの行く末はいかに…。 う?む、一応これは見届けませんとね。(笑)

これは現在シーズン5まで制作されていて、7まで作られる予定らしい。なんとなくあと引き納豆のような展開につられて、結局、引き続き友が貸してくれたDVDでシーズン2も見てしまった。友によるとシーズン1からの流れが取敢えず一段落するのがシーズン3だというので、そこまでは観てみようかと思っている。シーズン4以降はまた、新たな流れで新たな展開らしいので、そのへんはもう失礼させてもらいますって感じですかね。こういうのはとかく長く続くと、惰性になり、マンネリになり、面白くなくなっていくものですからして。でも、あちこちのドラマチャンネルから滝のように流れている海外ドラマをほとんど見ないワタシが(たまにちょっと観ても乗れなくてあっという間に観賞終了してしまう)、取敢えずシーズン2まで観てしまったというのはかなり珍しい事ではありまする。
確かに海外ドラマってかなり頑張ってますね。これ以外だと(まったくジャンルは違うが)ゲーリー・シニーズが主演しているCSI:NYがちょろっと観たかぎりでは面白そうな気配を臭わせていた。
ともあれ、噂のドラマを一気見してみるのも、たまには面白いもんでございます。

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