些か気になること



ちょっと気になるのさ

なんとか手元に届いて、気になるセリフをチェックしたり、あれこれと楽しんでいる「カジノ・ロワイヤル」UK版ではあるが、UK版のせいなのかどうか、どうも映像がさしてクリアではない気配がする。チャチな間に合わせのリーフリデッキで見ているせいなのかどうなのか、音声も貧弱である。まぁ、これは自分のもっているAV機器が今のところ古色蒼然たるシロモノなので、UK製DVDのせいばかりにも出来ないけれど、劇場で何度も見てきた映画をDVDと比べて画質や音質が気になったのは今回が初めてである。(むろん劇場のスクリーンや音響とうちの貧弱というもオロカなAV機器の差は100も承知、割引に割り引いて考えた上でのことである)それはやはり海外版という事も影響しているような気がする。なんというか、劇場で見たときのイメージに比べると映像はピントが甘くなんとなしにシャープさが足りない気がするし、音はとにかく薄い。だから、買わずに済ませようと思っていた日本版ではあるが一応押さえておくことに決めた。画質や音質の違いがもしあったとしたら、それを比べてみるのもまた面白いかもしれないし、何しろ今回日本版は初回限定生産の割引価格なのでUK版よりも安いのである。買っておいても損はなさそうだ。

音声はミニコンポに繋ぐとプチプチプチシアターぐらいな感じにはなって、TVで音を出しているよりはいいのだけど、それでも何か音が薄っぺらいという印象は否めない。映像のクォリティとともに、そのへんは些か気になるところではある。(ただ、あのオープニングのアニメーションはとても鮮やかで劇場で見たイメージと変らなかった。主題歌は音が貧弱なので薄味で聞こえてくる)

けれども、字幕で何と言っているのか知りたかったセリフが把握できたのはささやかな喜びだった。たとえば列車で最初にヴェスパーとやりあうシーンで、「あなたは素敵だけど、その素敵なお尻よりもワタシは政府のお金を見張っているわ」というヴェスパーに対してボンドが「そりゃ残念だ」と答えているところ。ボンドは何と言っているのか私は凄く知りたかった。「You noticed」とおっしゃっていた。ふほ、小さくスッキリ。

また、大勝負が終わってヴェスパーと食事をしているシーンで「あなたって人を殺しておいてすぐに気分を変えられるのね」といわれて「それが仕事だからな」と答えるシーンのセリフは正確には何と言っているのかというと「Well, I wouldn't be very good at my job if it did 」とおっしゃっているのであった。この時の声の低さ。その低音のなんたる心地よい響き具合か。

今日みたいな大風の吹く春の嵐の日には、居心地のいい部屋のなかで寝転んだり、ワインやビールを片手に好きなものを食べながらボンドさんの「I'm Yours」をじっくりと味わうのもDVDのある楽しみである。ミニコンポに音声を出すと、ダニエルの声が本当によく響く声だという事がわかる。チェロみたいな響きの声である。この声と青い瞳は、本当に天が彼に与えた大きな財産だ。微妙にピントが甘く感じる映像の中でも、ダニエルの目は変ることなく冴え冴えと青い。地中海の青にも負けないその瞳。じっとヴェスパーを見つめるその瞳を、またワタシもじっと見つめつつ、至福の日曜日を過ごそうと思う。

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