MI-5 [Spooks] シーズン8

-そして常にハリーだけが残る-



本国では現在シーズン10が放映中の「MI-5」。息の長いシリアスなスパイ・アクションだ。ワタシはずっと見ているわけではなく、折々気が向いたら観る、という感じなのだけど(何しろFOX CRIMEで嫌というほど何回も放映しているので(笑))、シーズン6~7は全話ではないにしてもそこそこ観た。シーズン3から登場したルパート・ペンリー=ジョーンズのアダムが様々な苦悩を抱えつつも任務遂行に励む姿に馴れ始めた頃、シーズン7に入ってドラマティックな爆死を遂げたのには、あだー……、と言葉なし。代わりに「寒い国から帰ったスパイ」ルーカス(リチャード・アーミテージ)がメイン・キャラとなるが、ワタシは彼よりも、常に般若の面のようなコワモテで鬼のように任務を遂行する鉄の女・ロス(ハーマイオニー・ノリス)の方にちょっと興味が湧いてきたりして…。
当初は、うわ~、またこういうゴリゴリした味も素っ気もない女を使って…とゲンナリしていたハーマイオニー・ノリスのロスだが、あんな、まだ若いんだかお婆さんなんだか、女だか般若だか分らないような怖い顔で、冷静にグワシグワシと任務を遂行する鋼鉄の女でも、ロスは深く激しくアダム(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)を愛していたのであり、彼が任務を遂行した刹那に迎えた爆死を知って、一人で獣のように叫ぶシーンはインパクトがあった。そうか、般若みたいだけど、女だったのだね。鉄の女の恋心というのも、なかなか味なものである。


鉄の女 ロス・マイヤーズ


ロスが熱烈に愛していた男アダム

アダムを熱愛していたロスは、彼の死後も抜け殻とはならずに、主任に昇格して鬼のように任務をこなして行くのだが、ロシアに長く抑留されて二重スパイの可能性も濃厚だったルーカスとは恋愛沙汰にはならず、どうやら主導権争いで角突き合っていきそうな気配がシーズン8から見えてきた。


アダムを熱愛していたロスだが、ルーカスとはそういうんじゃなさそうな…

ルーカス役のアーミテージはシーズン9まで出演したようだが、現在進行中のシーズン10ではかなり顔ぶれも一新している様子なので、シーズン9で姿を消したのだと思われる。もうシーズン10なのか、早いなぁと思うが、今観始めたのはシーズン8なので、まぁ、そんな先の事はどうでもいい、という感じではある。

シリーズは2002年に始まり、その時々の、実際に英国と緊張関係にある国や、憂慮される事態が敏感にストーリーに取り込まれていて、非常にリアルである。中盤までは中東のテロに対抗するMI-5という感じだったのだが、アルカイダ関係が現実世界で一区切り着くと、今度はやはり密かに再度、冷戦が復活しているかのような気配の不気味なロシアがMI-5のターゲットになってくる。


2002年のシリーズスタート時のメンバー おでこが広いぞ、マシュー

「MI-5」に描かれる世界は、常に緊迫していて、非情で、過酷である。猛烈にハードボイルドである。誰が本当に味方で本当は敵なのか、始終探り合っていなくてはならない。こんな世界に身を置いていたら根が真っ暗になりそうである。ロスが般若のような怖い顔をしていても、ルーカスが暗い険しい顔をしていても、それは仕方が無い事なのかもしれない。とにかく厳しく辛い裏街道である。このドラマはよく出来ていて面白いのだが、ワタシが時々しか「MI-5」を観ないのは、ずっと観るのはちょっとしんどいからである。なにせもう、とっても辛い事がテンコモリなのだもの。


シーズン7 この厳しい面構えを見よ

多分、これはドラマだから誇張されているというような事でなしに、実際にもMI-5とか6とかで激務に従事されている諜報員の皆さんは、きっと心身共に大変なストレスの中を、日々任務に励んでいるのだろうな、と推察する。実際にも、ドラマの中とさして違いはないのではなかろうか。普通の人なら1週間ももたないだろう、こういうストレスフルな生活を何年も続けられるというのは、どういう神経の持ち主だろう?と思わないではないけれど、やはり諜報員などになる人は、そうなるべくして生まれてきているのではなかろうか。そういう人々は却って普通の生活ができないのではないかと思う。多分、退屈すぎて普通の会社勤めなどは出来ないのである。軍隊に入るか、諜報機関に入るかして、常に命ギリギリの状態で「祖国のため」という大義名分にウットリしつつも、日常ならざるスリルの中を生きていないと生きている気がしないような人でなければ、こんな仕事は務まらないと思う。「MI-5」の中でも折々描かれるが、家族持ちがこんな仕事をするなどというのは、ダメである。必ず悲惨なことになる。家族を持ったら足を洗うしかない。というか、一度この世界に足を踏み入れたら結局は生涯足抜きなどは出来ないのであるから、家庭や家族などを持とうと考えてはいけないのである。

あまりの過酷さに「普通の男の子に戻りたい」とMI-5を去っていったトム(マシュー・マクファディン)、同業者だった妻を失い、息子を抱えて尋常ならざる仕事に埋没しつつ、一人息子を残して殉職しなければならなかったアダム(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)、そして長い拘束の果てに寒い国から帰った男ルーカス(リチャード・アーミテージ)は…?ルーカスは、いかにしてMI-5を去ることになるのか今はまだ予想もつかないが、こうして、メインの捜査官とその同僚たちが、折々入れ替わっていくのに引き換え、ハリー・ピアース(ピーター・ファース)だけは不変、不動であって、つまりは彼こそがMI-5そのものであるのかもしれない。

ワタシがふと興味を持ち始めた鋼鉄の女ロス(ハーマイオニー・ノリス)は、どうやらシーズン8で姿を消しそうなのだけど、彼女がどうしてMI-5を去る事になるのか何となく知りたいので、シーズン8はこれまでよりもちゃんとチェックしようかしらん、と思ったりしている。ロスを演じる女優ハーマイオニー・ノリスはこれ以外には何に出ているのか知らないけれど、背が高く、筋肉質で、顔もコワモテだし、ロスがあまりにハマリ役だったので他の役はイメージできない感じである。規律を重んじる、非情におっかない女の校長先生とかどうだろうか。でも、とにかくTVシリーズにあれこれと出ている女優であるらしい。
それにしても、ハーマイオニーってとてもイギリスな感じの名前だ。アメリカ人女子にハーマイオニーなんて殆どいないんじゃないかしらん。確かハリー・ポッターの女友達にもハーマイオニーっていたような…。あー、だからどことなくロスは魔女っぽいのかしらん、なんて(笑)
ともかくMI-5シーズン8は鉄の女ロスに注目していこう、と思っているkikiでございます。

コメント

  • 2011/10/14 (Fri) 18:03

    MI-5はご多分に漏れず見ていましたが、シーズン3のマシューの出番が終わったらどうでもよくなってしまって。ルパート・ペンリージョーンズも別に嫌いじゃないんだけども、なんだか一話一話追って行くのが面倒になってしまって。そうこうしているうちにリチャード・アーミティッジ出現したので、その爆死したところから確かまた見て、シーズン7を見終えた辺りでまた止まっているはず・・・です。
    でも正直ロシア帰りの拷問されてた設定だから体重落とし過ぎで、リチャード今ひとつなんですよね。
    シーズン7のkikiさんが載せてる写真なんて、ジェレミー・ブレッドじゃないのかしらというような表情で。
    ハーマイオニーは美人って言うのとは違う感じですが、なんだか魅力ありますよね。かっこいいし。
    そうか、今シーズン8やってるなら、ちょっとよく見てみようかな。せっかくだから。
    しかしほんとおでこ広いんだよね~、マシュー。

  • 2011/10/15 (Sat) 10:50

    アーミテージ好きのSophieさんもシーズン7までしか観てないのねん。ふほほ。でも「MI-5 シーズン8」で検索してうちに来る人がけっこう居るから関心は高いみたいですわよ、シーズン8。
    いやもう、何しろシーズン6なんて「またやってんの?」と呆れるぐらいに何度も再放送してたから、夜、風呂上りに髪を乾かしながら、時折漫然と見ていたら、暗い顔のルーカスが帰ってきて(笑)アダムが死んで、という感じで、続くシーズン7もところどころ観ました。
    アーミテージさんについて好意的な事が書けなくて済まぬのだけど、あの人にはどうもピピっと来ないのよねー。ごめぬ…。あはは、確かにこの写真はジェレミー・ブレットに似て蝶かも。ペンリー=ジョーンズはワタシもさほど好きというわけでもないけど、MI-5ではなかなか良かったと思いますわ。案外、ダニエルの後のブロンド・ボンドはペンリー=ジョーンズにお鉢が廻って行くかも、な気もするのだけど…。
    シーズン8に関してはロスがどうして去ることになるのか、という興味で折々見て行くことにしようか、と。ハーマイオニー・ノリス。カッコいいと言えばカッコいいかもですね。あなたは、こういう男を押えていくような強い女を演じる猛禽類みたいな顔の女優お好きよね。ジョーン・アレンとかね。

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