3月要チェックの海外ドラマと、レアなホームズ映画について



2月~4月というのは映画もあれこれと興味を惹かれる封切り作品があるのだけど(そうそうあちこち行っていられないので、劇場で観たいものと、DVDになってからでいいものと選別しないと…)、CSで観る海外ドラマも3月から続々と新番組登場のようで、予約録画もそれらを観るのもけっこう大変ではありますが、まぁ、全然観たいものがないよりはもちろんずっとマシ、というか嬉しい限りでございます。というわけで今回は、3月から放送開始の面白そうな海外ドラマと、レアなホームズ物の映画について。
まず、3月から放送開始のシリーズとしては、FOX CRIMEの「MI-5 シーズン9」ですね。シーズン9は結構評価の高いシリーズのようだし、次のシーズン10で長きに渡ったMI-5シリーズも終了のようなので、ここまで来たらもう放送される限りは最後まで付き合うとしようか、という気分になってきました。



昨年秋にシーズン8でロスが爆死して以降、暫く観ていなかったのだけど、FOX CRIMEで「MI-5」がダーダーと流れていないと、何か微妙に物足りない気分になってくるから不思議です。シーズン9はリチャード・アーミテージ演じるルーカス先生の一人舞台って感じになりそうだけど、MI-5独特の次から次へと息もつかせぬ緊迫感は久しぶりなので、あのめまぐるしい展開を楽しみにしましょうかしらん。シーズン9の放映が終わったら、シーズン10も続けて放映されるんじゃないかという気がしています。なぜかというと、シーズン10は6話しかなくて短いんですね。幕引きのためのシーズンという観もなきにしもあらず。このシーズン10には、"dominatrix"ララ・パルヴァーがハリーの上司として登場するそうなので(>Sophieさん ムチ打たれるかしらね、ハリーも(笑))、ほぼ10年近く続いた長寿シリーズがどういう形で幕引きとなったのかを確認するためにも、シーズン10も放映されたら観なければ、という気分です。


MI-5の最終シリーズに登場するララ・パルヴァー

お次はシネフィル・イマジカが放映する「PAN AM」。これは「MAD MEN」の成功でアメリカ60'sに注目が集まったので、そのトレンドに乗って二匹目のドジョウを狙ったドラマですね。制作が始まるというニュースを聞いた時にちょっとオモシロそうだと思っていたのだけど、昨今すっかり忘れていたら、来月から観られるというので、これは一応チェックしなくっちゃ、と思っています。期待した程面白いドラマでもないのかな、という気もしているのだけど、なんといってもパンナムのスッチー達の、あのスカイブルーのユニフォームと、軽快に流れ来るフランク・シナトラの「Come fly with me」の取りあわせには、やはり心そそるウキウキ感がありますね。あまり期待しないで観てみようっと。



最後は、やっぱりシネフィル・イマジカが放映するアーサー王もの「CAMELOT」。おどろおどろしくケレン味たっぷりという印象ではあります。アーサー王を演じる若手俳優ジェイミー・キャンベル・バウアーにはさっぱり興味が湧かないけれども、これは、魔術師マーリンを力の入った顔で演じているジョセフ・ファインズと、アーサー王の魔女である姉を演じるエヴァちゃんこと、エヴァ・グリーンがなかなか良さげなので、殊にエヴァちゃんを観るためにちょっとチェックしてみようかな、と思ったリしている次第。



エヴァちゃんといえば、セレモニーなどにどぎつい魔女メイクで現れる事が多いせいか、すっかり「魔女専門職」になっちゃっている感じも…。確かに魔女もハマるけれども、彼女はどことなくミステリアスなムードがあって、秘密のある女、謎の女などによく似合うタイプですね。実は去年「Sherlock」Series2のラインナップを知った時、「A Scandal in Belgravia」のアイリーン・アドラー役には、ワタシの脳内ではこのエヴァちゃんがイメージされておりました。ララ・パルヴァーも軽やかなコケットリーがあって良かったのだけど、エヴァちゃんのアイリーンをちょっと見てみたかったような気がします。もうちょっとミステリアスなアイリーンになったんじゃないかしらん。




というわけで、「Sherlock」から話を繋げて、次のお題である、レアなホームズ映画へ。
シャーロック・ホームズ物の映画というのは、これまでにかなり作られているのだけど、原作を離れたスピン・オフ物というのも何本かあって、そのジャンルでは、1970年に作られたビリー・ワイルダーの「シャーロック・ホームズの冒険」というのもありますが、今回取り上げるのは、その6年後に作られたハーバート・ロス監督の「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」(THE SEVEN-PER-CENT SOLUTION)という作品についてです。



これは、随分昔にTV放映されたのを見たきりで、日本ではソフトも廃盤になっているし、VHSでも置いているTSUTAYAが殆どなくて、とんとお眼に掛からない作品なのだけど、「Sherlock」をAmazon.co.ukから取り寄せるついでにふと思いだしてチェックしたら、あまりに安いので、ついでにカートに入れてしまったワタクシ。仕様をよく確かめもしないで買ってしまったのだけど、届いてみたら字幕なし。ガーン!レアな上に昔の作品なので、サブタイトルを付ける手間などかけてないわけですね。…やれやれ。凄く昔に吹替え版を見たきりだし、細かい話などはすっかり忘れているのだけど、漠然と悪くない印象が残っていたので買ってしまった本作。けっこう設定が面白いんですね。コカイン中毒がかなり深刻な状況になっているホームズ(ニコル・ウィリアムソン)を案じたワトソン(ロバート・デュバル)が、モリアーティがウィーンに潜んでいる、とホームズに思い込ませて、コカイン中毒の治療を受けさせるべく、ウィーンのジグムント・フロイトの元へ旅立つ。フロイトを演じるのはアラン・アーキン。味な配役でしょう?



とにかく配役がふるっているのがこの映画の特徴で、モリアーティ教授役で登場するのは、なんとローレンス・オリヴィエなんですねぇ。堪らぬでしょう?ただ、肝心のホームズ役のニコル・ウィリアムソンは、例の鹿撃ち帽にインヴァネスのコートでホームズっぽいといえばホームズっぽいんだけれども、残念ながらあまり魅力的でないんですのね。むしろ、ワトソンをロバート・デュバルが演じている、という方が映画的にはミソです。


サーがモリアーティ役で登場


鹿撃ち帽にインヴァネスという真っ向微塵のホームズ・スタイルのN・ウィリアムソン

誠実で友情に厚いワトソンを演じるロバート・デュバル

ホームズに恋心を催させる、誘拐される歌姫役でヴァネッサ・レッドグレーヴが花を添え、グラナダTVのシリーズでもマイクロフトを演じていたチャールズ・グレイが、やはりマイクロフトで1シーン出てきます。本作は背景が華麗で重厚なのも特徴で、マイクロフトのディオゲネス・クラブもより一層荘重な雰囲気の内装になっているし、主な舞台である世紀末ウィーンの佇まいも絵になってます。総体に美術がゴージャスで時代色がよく出ていて、撮影も綺麗。19世紀末のムードを楽しむ事ができます。


おそらくディオゲネス・クラブのエントランス 床のタイルが素晴らしい


マイクロフト役者? チャールズ・グレイ


世紀末ウィーンのデカダンなムードもちらと漂う

時代的にはちょうどクリムトあたりのウィーンなのだと思うのだけど、長い赤毛を枕に乱して病院のベッドに横たわるレッドグレーヴの姿は、クリムトの「海蛇」を想起させます。






助けた歌姫にちょっとホの字のホームズ

映画としては冒険活劇系なのだけど、スピンオフとしてはそれなりに楽しい映画になっていると思います。ホームズ、ワトソン、そして歌姫の主治医だという縁でフロイトも一緒に3人組になり、さらわれた美しい歌姫を救出すべく追跡を開始。やがて彼女は悪男爵に連れ去られて、トルコの金持ちに売られる為に、イスタンブールに向かうらしい、という事が分かった3人は、男爵と歌姫の乗ったオリエント急行を別の機関車を乗っ取って追いかけ、途中で乗り移るという追跡劇が繰り広げられるというサービス精神旺盛な大活劇。実になんちゃってなホームズ物なのだけど、意外に制作費は懸かっている様子だし、とにかく俳優を贅沢に使ってます。

事件が解決した後で、ホームズ達がウィーンを去る前に、フロイトがホームズを催眠状態にして質問し、彼がコカインに溺れる元になったトラウマが明らかになる、というシーンもあります。これはもう、折角フロイトを登場させているんだから必要不可欠なシーンかも、ですわね。モリアーティは、幼いホームズの、母にまつわるトラウマの元になった人物だった、という設定。本作ではモリアーティはクリミナル・マスターマインドではなく、悪役はウィーンで登場するフォン・ラインスドルフ男爵という人物。モリアーティ役のローレンス・オリヴィエは白髪のバーコード・ヘアで、ホームズが自分を犯罪王だと思い込んでつけ廻すので困っている、とワトソンに弱々しく苦情を言いに来る老いた、ただの数学教授モリアーティ、なのでありました。



ざっくりとした筋は見ていれば分かるし、セリフも部分的には聞き取れるのだけど、いかんせん字幕がないと細かい部分はよく分りませんのね。でも、まぁ大体のところはざっくりと分かったので、よしとしましょう。…というわけで、「Sherlock」ついでに、忘れていた珍品にまで手を出してしまったわけですが、大昔に見たきりで忘れていた作品を思いがけず観ることができて、ささやかに満足もしたkikiなのでした。

コメント

  • 2012/02/27 (Mon) 17:47

    お!ついにMI-5のシーズン9が放映なんですね。情報ありがとう~kikiさん。これはやっぱり見なければねえ。最近はリチャード熱もすっかり冷めておりますが、それでも最後はどうなるか知りたいわ。続けて最終のシーズン10も放映してほしいものですね。
    パンナムもゴールデングローブ賞の時結構ノミネートされてなかったっけ?ちょっと興味ありです。
    シャーロックといえば、この間どこかでカンバーバッチ君がHarrow校の卒業生だと読みました。まあ育ちはとっても良さそうだなとは思ってたけど、さすがねえ~、そんな有名校に行っていたとは。やっぱりストローハットかぶってたのねえ、と想像してしまいました。そんな人だからこそシャーロックもしっくり演じられるんでしょうね。

  • 2012/02/28 (Tue) 07:39

    Sophieさん
    「Spooks」シーズン9、3月初旬から放送するようですわよ。で、あらあら~もうアーミテージさんに飽きちゃったのねー?(早!)ワタシはあの人の深刻な暗~い顔がそもそも苦手なのでアーミテージさんは脇に置くとして、「Spooks」特有の、あのスピード感と緊迫感を久々にちょっと味わいたくてですわ。あれ、癖になるわね。やはりこの手のスパイアクション物では一番面白いものね、「Spooks」。最後を見届けねばね。
    「パンナム」あまり期待しなければ面白いかもよね。クリスティーナ・リッチがスッチーというのも、ちょっと身長足りないんじゃ?という感じもあるけれど…。
    そして、バッチ君。そうなの。名門パブリックスクールのご出身なのよね。(それって去年の「Sherlock」記事のコメントで書いたような気もするんだけど)なんでもお婆ちゃんが高額な学費を出してくれたのだって。ともかく、スーっと姿勢が良くて、知的で、態度や物腰がやはりどことはなしに坊ちゃんぽいところが良いですね。彼の周辺の友達も、きっとああいうタイプの人が多いんだろうかな、と推察。ともかく育ちが良さそうで、声が良い、というのがバッチ君のポイントですね。でも、現在撮影中の「スター・トレック2」では悪役を嬉々として演じているらしいわ。演技力もあるから当り役にハマって身動きできなくなるって事もなさそうですね。でも、早く「Sherlock」のSeries3が観たいわ~。(来年になるんだろうけど…)ともあれ、4月には「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」が封切られるわよね。あれも楽しみですね。

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