2012 Emmy Awards 結果速報

-Not Britain's night at the Emmy awards-



さて、全米放送業界でもっとも権威ある賞といわれるエミー賞の授賞式が、ロサンゼルスで9月23日に開催された。64回目となる今年のエミー賞の司会はジミー・キンメル。
今年は「ミニシリーズ/TVムービー部門」に「Sherlock」が作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞など13部門にノミネートされたため、結果がとても気になっていた。また、「ドラマ・シリーズ部門」では「MAD MEN」が連覇するのか、それとも他の作品がそれを阻止するのか、という興味があり、エミー賞はちょっと楽しみにしていた。ともあれ、既に結果は出ております。日本では「2012 Emmy Awards」の模様はこの土曜にAXNで放映されるけれども、ひとまずどんな結果だったかチェックしてみると…。
※バッチ君とマーティンは会場に来ていたらしいので、一応、授賞式をチェック。2枚ほど写真を追加しました。いや~、それにしても、あまりの映らなさに驚いた。
まず、もっともワタシ的には関心があったのが、「Sherlock」が「ミニシリーズ/TVムービー部門」で作品賞を獲れるか、スティーヴン・モファットが脚本賞を獲れるか、そして、ベネディクト・カンバーバッチが主演男優賞を獲れるか、というところだったのだが、残念ながら、「Sherlock」は13部門にノミネートされたものの、1つも賞を獲る事はできなかった。



このジャンルにはイドリス・エルバ主演の「刑事ジョン・ルーサー」も共にUKからノミネートされていたが、こちらも何も獲れずじまいだった。今年はアメリカン・ドラマとUKドラマの対決、という要素もあった「ミニシリーズ/TVムービー部門」。UKドラマは評価が高く、有力だと見られていた。アメリカン・ドラマにこれといって話題のドラマが無ければ「Sherlock」が賞を獲ったかもしれないが、今年はかなりの激戦だった様子。今年、このジャンルのアメリカン・ドラマには名のある映画俳優、女優が出演しているものが多かった。中でも話題だったのは、クライヴ・オーウェンとニコール・キッドマン共演の「Hemingway & Gellhorn」、およびケヴィン・コスナーとビル・パクストン共演の「Hatfields & McCoys」で、前者はヘミングウェイとその3番目の妻の波乱万丈の結婚生活を描いたTVムービー、後者は南北戦争時代を背景に、対立する2家族の歴史を描いた作品で、かなりの視聴率を叩き出しているヒットドラマらしい。ケヴィン・コスナーは久々に陽のあたるところに出てきた感じである。結局、このジャンルの主演男優賞はケヴィン・コスナーが獲り、助演男優賞も「Hatfields & McCoys」からトム・べレンジャーが獲った。


「Hatfields & McCoys」


ミニシリーズ/TVムービー部門の主演男優賞を獲ったケヴィン・コスナー おひさしぶりだ


「Hemingway & Gellhorn」何はともあれ、話題性は十分という感じだろうか。う~む…

まぁ、アメリカのTV界の賞だから、アメリカ制作の出来のいいドラマがあればそっちに賞が行くのは仕方が無いでしょうけれどもね。"Not Britain's night at the Emmy awards"という見出しで寸評を書いているライターもいた。

***
一応、AXNの授賞式の放映をチェックしたので、バッチ君とマーティンが主演男優賞、助演男優賞でそれぞれ紹介されたシーンを挿入してみたが、助演男優賞のマーティンなんて分割画面の中のひとコマだし、バッチ君が紹介された場面では、彼の背後に座っていて、顔も映らない有様である。とほほ…。


会場にいる姿が映ったのはこの時だけ、という感じのマーティン(円の中)

バッチ君が紹介された場面 背後に後頭部だけが映っているマーティン …とほほ

さて、そんな残念だった「ミニシリーズ/TVムービー部門」から「ドラマ・シリーズ部門」に目を移すと、こちらはまたも「MAD MEN」の連覇であろう、という大方の予想を裏切って、見事「HOMELAND」が作品賞、主演男優賞(ダミアン・ルイス)、主演女優賞(クレア・デインズ)を獲った。これはもうね。文句なしでしょう。今回は「HOMELAND」の勝ちでしょう。凄かったもの。面白かったものね。「MAD MEN」のSeason5はまだ見ていないので何とも言えないが、話のスケール感からいっても、内容の緊迫度からいっても、主演男優、女優の演技力の高さからいっても、今回は「HOMELAND」で間違いないと思う。納得。「HOMELAND」も先の長いシリーズらしいので、暫くは「MAD MEN」との熾烈な戦いが繰り広げられるのかもしれない。


作品賞、主演男優賞、女優賞を獲った「HOMELAND」

クレア・デインズと、妙にポーズが決まっているダミアン・ルイス


ドラマ出演時と違い、こういう会場では人の良さそうな感じ全開のジョン・ハム(左)と
子供を産んですぐに絞り、ちょっと痩せすぎで化粧がキツいジャニュアリー・ジョーンズ(右)

なお、ドラマ部門の助演女優賞は、ワガママな貴族の婆さまがハマリ役になりつつあるマギー・スミスが「ダウントン・アビー」で受賞した。

ワタシはあまりコメディ系の海外ドラマを見ていないので、コメディ部門にはあまり関心がないのだけど、今回はゾーイー・デシャネルがTVコメディに主演した「New Girl ~ダサかわ女子と三銃士」で「コメディ部門」の主演女優賞にノミネートされていたので、それもちょっと気になっていたが、ゾーイーも賞は獲れなかった。


相変わらずフシギちゃんな気配がたちこめるゾーイー・デシャネル

エミー関連の写真に全く姿が見えないので出席していないのかと思ったらバッチ君もマーティンも出席していたが、とにかく映らない。あまりに映らないので呆れた。そして、この手の授賞式って年々歳々つまらなくなるような気がするのだけど、今年のエミーは演出がまずくて全然面白くなかった。「Sherlock」が何も受賞できなかったから面白くなかったというのでもなく、セレモニーそのものが観ていてとてもつまらなかった。バッチ君は「ミニシリーズ/TVムービー部門」の主演男優賞のノミニー紹介のところで映ったのと、もう1箇所、何かの部門のプレゼンターが、「実は僕はイギリス人で、演劇の学校に通ってました」とジョークを言った時に、会場からクライヴ・オーウェンに続いて、笑っているバッチ君がちょこっと抜かれたが、その2回しか映らなかった。マーティン・フリーマンに至っては助演男優賞の候補として紹介された時に、モニターに他の候補者と分割画面の中に収まっているのが映ったきりで、それ以外全く会場の姿は映らなかった。今回は候補者の5人に1人がイギリス人だというぐらいに英国出身の俳優、スタッフが多い年だったが、ノミネートだけしておいて全く賞をやる気がないのなら、ノミネートもしなければいいじゃないの、はた迷惑な、と思うぐらいに英国製のドラマは賞を獲れなかった。(アメリカのドラマの賞なんか獲れなくたって別にいいけれどね)僅かに「ダウントン・アビー」でマギー・スミスが助演女優賞を獲ったのみである。アメリカのドラマに出演している英国俳優としては、ダミアン・ルイスがドラマ部門で主演男優賞を獲ったけれども、彼は会場の空気を読んだのか微笑みつつ「目ざわりなイギリス人が受賞してすみません」とちょこっと嫌味も混ざっている?ようなジョークで挨拶のスピーチを始めた。

いや~。それにしても面白くない授賞式だった。来年は、いつも同じ顔ぶれの作品や出演者以外で、自分が興味をもっている作品や俳優がノミネートされていない限り、多分この授賞式は観ないと思う。演出もバカげていて、全体にウンザリするほどつまらなかった。そういえば「HOMELAND」の受賞がエミー賞を救った、という評もあったっけ…。

というわけで、「HOMELAND」以外は、ワタシ的には期待はずれな結果に終わった「2012 Emmy Awards」。バッチ君は、エミーの翌日にLAで催された「2012 BAFTA TV Tea Party」に、黒いポロシャツ姿で顔を見せた模様。あら、ひろいおデコが陽に焼けちゃってましてよん。髪でちょっと覆っておいてはいかがしらん、バッチ君。 



…と余計な世話を焼いたところで、サックリの「2012 Emmy Awards」受賞結果でした。

コメント

  • 2012/09/25 (Tue) 17:15

    こんにちは。アメリカ在住のallyです。
    バッチ君もマーティンもちゃんと会場にいましたよ。日本でもテレビ放映されるのでしたらノミニーズ紹介のところで(ほんの一瞬ですが)映ると思います。
    レッドカーペットに映らないのは仕方ないです。アメリカでは知られていない俳優さんなので。
    それにしてもシャーロックの惨敗はがっかりでしたね。まあどれか一つぐらいはと期待していたのに。アート部門の賞はメインの賞の一週間前に発表され、それが全敗だったことでだめだろうなとは思っていました。
    所詮はアメリカの賞ですからね。
    なにせ、アメリカでは一部のマニアに受けているのみでこの作品もベネディクトの知名度もほとんどありませんから。(周りに話できる人がいなくて…)
    多分エミー賞の投票権を持つ人たちのほとんどはこの作品について知らないのでしょう。
    「Downton Abbey」の私から見ると意外なほどのアメリカ人気は去年ミニシリーズとしてこのエミー賞を取ったことから始まっていたと思います。
    だから「Sherlock」には是非エミーを取って知名度を上げて欲しかった…。残念です。

    「Homeland」は未見なのですが、是非見たいと思ってる作品です。久レア・デインズは好きなので。Kikiさんの書かれた記事も見るまでは、と読まずに我慢しています。ダミアン・ルイスの受賞、おめでとうございます。
    絶対ブライアン・クランストンだと思ってたんですけどね。

    バッチ君、もしかすると来年は是非同じカテゴリーで「Parade's End」でノミネートされるかもしれませんね。HBOがいつ放映してくれるかによりますが。
    シャーロックもルーサーもミニシリーズじゃないだろ!と突っ込む人もいるようですが今回シャーロックは「ベルグレービア」のみノミネートですからTVムービーとしてエントリーしていたと思います。
    「Parades' End」は文句なくミニシリーズ。しかもアメリカの大好きなコスチューム物なんで、アメリカでの放映のタイミングによっては受賞も期待できそうです。

    「Dowwnton Abbey」は大好きなシリーズですが、マギー・スミスの受賞はえっ、て思いました。彼女は素晴らしいですけど、登場するシーンも少ないし、他の候補者を見ているとたったあれだけの演技で助演女優賞をかっさらっていってしまうのはどうかと思いましたよ。どっちかといえば”キャラが受けたで賞”、という気がしてしまいます。個人的には「Mad Men」か「Breaking Bad」の女優さんにあげたかったです。

    ゾーイ・デシャネルは私も好きですよ。かわいこぶってる感じがなくて自然体なとこがいい。彼女の出てる映画「Elf」は我が家のクリスマス定番映画です。

    ところでネットで出回ってる「Elementary」を放映に先駆けて見てしまいました。
    全然シャーロック・ホームズらしさがないことがわかったのでどうでもよくなりました。「Sherlock」とは比べ物にもなりませんでした。普通のクリミナルドラマで、何故これがホームズでなければならないのか全くわかりません。製作者ものちにホームズの名前を使ってしまったことを後悔するのではと思ってしまうほど別物でしたよ。






  • 2012/09/25 (Tue) 23:35

    allyさん こんばんは。
    そうですか。バッチ君もマーティンも会場に居たんですね?じゃ、土曜日の放映をチェックしてみなくちゃですね。ちょっとしか映らないんだろうけど…。アメリカではまだまださほど知られてはいないんですね。まぁ、日本でも一部のファンに知られているだけで、広く世間に名が通っている、というわけではないですからね。ワタシの周辺でも知らない人の方が多そうです。知らなきゃ知らないで別にいいですけれど。ふほほ。

    アメリカは、イギリスを芋っぽいとか落ちぶれた小国とか揶揄しつつも、ひそかに根強く憧れているので「Downton Abbey」みたいな、モロにイギリスの階級社会を扱ったドラマが人気を博するんでしょうね。
    「HOMELAND」は、やはりダントツの出来栄えだと思いますよ。Season1はレンタルDVDでご覧になれるのでは?クレア・デインズ、本当に上手かったです。こんなに演技力のある人だとは知らなかったのでオミソレしました、という感じでした。ダミアン・ルイスは打って付けの役でした。一瞬も気を抜けない展開なので、今後、話がどう転んで行くのか非常に楽しみです。

    そうですね。HBOが放映するから「Parade's End」はかなりの人が見るでしょうし、バッチ君の知名度ももっと上がるでしょうね。それが結局は「Sherlock」にも反映されることでしょう。確かに、放映時期によっては来年のエミー賞にノミネートされるだろうので、それはそれでまた楽しみですね。「Parade's End」は「Downton Abbey」ともよく比較されてますわね。

    その「Downton Abbey」は1回目のみを何かで見たんですが、その後はもう見ていないので一体どういう事になっていっているのかよく分りませんが、マギー・スミスはカメオ出演のもうけ役という感じですかしらね。ふふふ。いいんじゃないですか?名誉賞みたいなものってことで。もうお婆さんだから貰える時に賞貰っておかないとね(笑)
    ゾーイーは、今後、映画よりもTVのコメディエンヌとして活躍していきそうですね。主演のコメディが次々と作られそう。ワタシ的には「When Harry met Sally...」みたいなキュートでスマートなロマコメ映画を彼女の主演で観たいような気がします。

    「Elementary」イマイチでしたか。まぁ、そういう事になるだろうとは思っていたけど。やっぱりね。やらなければ良かったのにね。そこまで別物で比較対象にもならない出来なら、別にどうでもいいというか、そのうち消えてしまうかもしれませんね。ジョニー・リー・ミラーには気の毒だけど、「Sherlock」みたいな凝縮した密度の高いドラマは、そうそう作れるもんじゃないですからね。

  • 2012/09/26 (Wed) 01:50

    バッチくん、私はこちらの記事を読むまで全く知りませんでした。
    さっきたまたまシネマトゥデイで、彼が007の24作目の悪役候補になっているという記事を読みました。
    結構大作映画にも出演してる俳優さんだそうですね。

    ケビン・コスナー、本当に久々にスポットライトを浴びましたね。一時期ファンだったので、元ファンとしてうれしいです。

    • ようちゃん #-
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  • 2012/09/26 (Wed) 22:48

    そうでしょうね。「Sherlock」を見て、彼に注目した人以外は日本でも知名度はまだまだ、という感じじゃないかと思います。「Sherlock」についても「知る人ぞ知る」という形容がまだあてはまる感じかも。
    BOND24の悪役候補になっている、というニュースは、バッチ君関連のUKの記事をチェックしていて、ワタシも見ました。「Star Trek 2」でも悪役を演じているらしいのだけど、そんなに悪役ばかりやっているとアクの強いイメージが付いちゃうわよ、とちと心配ですが、演技力のある人は悪役などを楽しんで演じたがる傾向がありますね。BOND24にバッチ君が敵役で出るなら、それはそれでまた楽しみというもんです。どうなるかな。やるとしたら、頭脳派のクールな敵役って感じじゃないかしらん。

    ケヴィン・コスナーは以前よりいい顔になってますね。仕事が順調だと顔つきも良くなるのね。

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