「レ・ミゼラブル」(LES MISERABLES)

-I Dreamed a Dream-
2012年 英 トム・フーパー監督



何を隠そうワタクシ、ミュージカルは苦手である。フレッド・アステアの映画と、彼の歌や踊りは好きだけれども、基本的にミュージカルは苦手な部類に入る。そんなワタシが何故この映画を観に行ったかといえば、「行こう」と誘われたからでもあり、また、この映画では出演者がみな、口パクではなく撮影と同時録音で演技をしながら歌っている、というのを小耳に挟んだからでもある。それに、監督が「英国王のスピーチ」のトム・フーパーという事もあるし、子供の頃に世界名作全集みたいなのでちらっと読んだきりで、どんな話だったか忘れてしまった「ああ、無情」が一体どういう話だったのかを、この際、把握しておこう、というのもアリで、「ホビット」で今年の劇場観賞はシメの筈だったが、予定を変更して観賞してきた。
何しろワタクシ、昔、ロンドン旅行のついでに、相棒がどうしても観たい!というのに付き合って由緒正しく「ハー・マジェスティーズ劇場」で「オペラ座の怪人」を観るべくシートに座ったというのに、冒頭の、シャンデリアがドーンと下がってきて、あのテーマ曲が流れ出したあたりからもう記憶がなく、次に覚えているのは幕が降りる寸前の光景だった。つまりワタシは始まってすぐから終わりまでずっと居眠りをしていて、怪人のかの字も観ていないのである。晩秋のこととて劇場内は温かく、眠りを誘う心地良さだったが、それとは別に、ワタシの血中ミュージカル度の低さが眠りを誘発したのだといえるだろう。

こんなワタシゆえに、ミュージカルはどうもなぁ…と思いつつ映画館に脚を運んだのだが、何はともあれ、さすがにヒュー・ジャックマンのジャン・バルジャンはハマっていたし、歌も演技も申し分なく立派なものだった。この人は歌えるだけじゃなく、脚も長くて踊りも上手いし、実に何でも出来る人である。今回は、老けやつれた感じを漂わせて、下水の中に浸かってもがいたり、塀をよじ登って逃げたりと、体力もかなり使っている。大変である。ジャベールの姿を見れば逃げ、逃げつつも、ジャベールを追い込むチャンスが幾度か巡ってきながら、かつて自分が神父に助けられたように宿敵を助けるジャン・バルジャンには、確かにうってつけの俳優だと思う。



最近の俳優はミュージカル専門じゃなくても歌も踊りも本職はだし。実に大したものだと思う。でも、どこかで、まぁ、ミュージカル映画なんだから、このぐらいは予想の範囲だな、というのもあったのだが、達者に歌う俳優たちの中で、うわ、さすがにこれは凄いと思ったのは、アン・ハサウェイだった。



さなきだに貧しい女工の身で、その職場を首になってしまい、金のために長い髪を売り、奥歯を売り、更に堕ちるところまで堕ちて娼婦になってしまったフォンテーヌが、かつては私にも夢があった、輝ける恋があった、と歌う"I Dreamed a Dream"には、確かに鳥肌が立った。歌そのものの良さもあるけれども、これはやはりアン・ハサウェイの表現力あってこそだろう。この人は大したものだと思う。この映画に出演している俳優は、みな声もいいし、それなりに聴かせる力量を持っているけれども、ふ~ん、上手いね、という表層的な印象ではなく、なにかゾワっとさせるようなもの、皮膚的なショックに近いものをワタシに感じさせたのは、アン・ハサウェイの歌だけだった。



彼女が演じるフォンテーヌは、貧苦の果てに体を壊して、かげろうのように儚い命を映画の前半で終えてしまうのだが、その歌声はずっと耳の底に残り続け、ラストで、神に召されるジャン・バルジャンをフォンテーヌが迎えに来る場面で、再び、アン・ハサウェイが歌うのだが、その歌が"I Dreamed a Dream"でなくても、彼女の歌声が流れ始めると、ずっと耳の中に残っていた歌声の残響が甦ってきて、あぁ、そうだ、この歌声、このフィーリングだ、と思う。すると、それまで少し距離があった映画の世界が、びゅーっと近いところに寄ってくるような感じがして、そうか、ワタシはアン・ハサウェイの歌にちょっと感動したのだな、と気づくのである。


革命に恋 盛りだくさんである

アン・ハサウェイや、ヒュー・ジャックマン以外にもめぼしい役で歌える俳優が出演していて、例えば澄んだソプラノのアマンダ・セイフライドは言うに及ばず、マリウス役のエディ・レッドメインもそれなりに聴かせたし、彼に恋をしながらも報われない想いを切々と歌うエポニーヌ役のサマンサ・バークスなども、とても上手かった。脇を固めているのもミュージカルの俳優たちらしいので、脇役の方がはっとするほど上手い(例えば革命派の学生たちなど)、なんて事もあったりしたが、そんな中で、ひとりだけチラっとなんちゃってな空気を醸し出していたのがラッセル・クロウだった。



普段の話し声は低めなのだが、歌になると少しトーンが高くなり、ずっしりした体格なのに声はあまり声量がなく、やや軽めの印象だった。他がきちっとお腹から声を出すトレーニングを積んでいる人々ばかりなので、声量の無さというか、日常的にお腹の底から声を出しつけていない感じが浮き上がっていた。まぁ、ルックスや演技的には、鬼のような執念でジャン・バルジャンを地の果てまでも追い続け、最後には結局、人としての器でバルジャンに敗れてしまうジャベールにハマっていたとは思うけれども、彼のナンバーの幾つかは、これ、もうちょっとちゃんと声の出る人が、ワーっと歌い上げたらそれなりに感動するんだろうけどねぇ…というのがあり、ラッセル・クロウには、歌をもうちょっと頑張って欲しかったなぁという印象だった。彼なりに精一杯やっていたというのも伝わってはきたけれど…いまひとつだった気がする。
ヘレナ・ボナム=カーターとサシャ・バロン・コーエンのお下劣な盗人夫婦も、それなりに適役だったと思う。また、少女時代のコゼットを演じたイザベル・アレンという少女は、あの「レ・ミゼラブル」のポスターとルックスも近いし、歌も上手で良かったと思う。



それにしても、「レ・ミゼラブル」。たった1個のパンを盗んだばっかりに…という大雑把なところだけは知っていたが、ストーリーに秘密結社の革命運動まで盛り込まれてくるとはビックリだった。まぁ、戦争だの革命だのというのが背後にあると、ただの逃亡劇や恋愛劇というよりも話のスケールが大きくなって、生と死が絡んでくるのでドラマとして盛り上がりやすいという事はあるだろう。



映画館は感動したい人々で埋っていて、聞かせ所らしきナンバーのあとはすかさずあちこちで鼻を啜る音が聞こえてきて、泣くほど感動しているのね、みんな…と思いつつ、やはりワタシはミュージカル星人ではないなぁ、と改めて認識した。
それはそれとして、アン・ハサウェイの"I Dreamed a Dream"には、そこだけもう一度聴きたいと思わせる強い吸引力があったことは確かである。この歌は、例のスーザン・ボイルがオーディション番組で歌った事でも知られているが、歌詞を聞いているとあまりにもスーザン・ボイルにハマリすぎていたのと、その歌唱力があいまってブームを呼んだのだな、と今更に思うのだが、それはそれとして、アン・ハサウェイの"I Dreamed a Dream"は、しみじみ、ザワザワと鳥肌がたった。この女優、実にタダモノではない。

コメント

  • 2012/12/27 (Thu) 08:22
    おそらく

    ドラマに音楽が付くと感じかたが大きく膨らみます。演者自身が素晴らしい才能で歌ったらさらに膨らみます♪
    ミュージカルを苦手と言う方は、感情を揺さぶられることが苦手な人らしいです。

  • 2012/12/27 (Thu) 09:32

    確かに劇場だろうが映画だろうが、ミュージカルは嗜好性が分かれますよね。
    NYブロードウェイとかロンドンのミュージカルなんかは特に観光客相手という雰囲気なので、短パン&スニーカーのローカルアメリカンや、いかにもおのぼりさん的な人々に混じって観るのもなんだかなァと。笑
    だけど、わたしライオンキングやシカゴ、ミス・サイゴン、ファントム・オブ・ジ・オペラ、そして今回のああ無情をミュージカルで観てます。(ちなみにライオンキングに関してはブロードウェイ版、ロンドン版、そして劇団四季版を観てて、ひいきなしで劇団四季版がベストだと思ってます)

    むしろですね、これらの映画化された作品こそを観ない節が…
    (フレッドアステアやジーンケリーみたいな銀幕スターが出てくる昔のミュージカル映画は良く観ましたが。といってもミュージカル映画はトラボルタの'70代ミュージカル映画までですが)
    ジェラルド・バルドーが演じた2004年映画ファントム・オブ・ジ・オペラでさえ劇場でのミュージカルには敵わないかなと、そう思うのであります。
    わたしの場合は、映画化されたミュージカルを観にいくなら、
    むしろお上りさんらと一緒に劇場でワーワーと驚きながら観たいかなと。
    決して、ミュージカル好きではないんです。
    ただ、時々映画の俳優がミュージカル劇場で主役公演をしたりしますよね?たまにああやってスクリーンとは違う役者の演技を突発的に観たくなるのです。
    ロンドンでの劇場でシカゴにブルック・シールズが出てたので観にいきましたが、大衆的な話題の取り方にワザと飲まれて観にいくのもなかなか乙なものです。笑
    ミュージカルは、やはりオペラやバレエと映画に挟まれた中途半端で大衆的なジャンルに見られがちですが、それを映画化した作品より狭っ苦しい劇場で試行錯誤をこらした劇場ミュージカルを(落ちついた冷めた眼で)観るのもまた楽しみかなと。
    まあ、元からオペラやバレエには敵わないし、趣向も違うし。
    ちなみにわたしは昨今またいろんな意味で盛り上がってるジャパンミュージカルである歌舞伎(誰かが舞台から落ちたり、誰々が入院したり、亡くなったり、ケンカして青タン作ったりと、劇場以外での話題の方が豊富だが、まあ新しいビルも建つことだし)よりも能や狂言好きです。

    すみません、kikiさんのああ無情のレビューに関してなにも触れずに…まだ映画観ていないものですから。ちなみにロンドンで観たミュージカル劇場版ああ無情は、kikiさんのファントム・オブ・ジ・オペラの時みたく、わたしは最初の数分と最後の数分以外はイビキをかいておりました。
    劇場で3時間半以上のミュージカル劇は拷問です…苦笑
    きっと今回の映画化された作品の方が数倍楽しいでしょうね。さて、観にいくかな。。。

  • 2012/12/27 (Thu) 22:48

    「感情を揺さぶられることが苦手」というよりも、揺さぶられ方を選ぶ、という感じだろうかな、と。

  • 2012/12/27 (Thu) 23:22

    sanctuaryさん。
    ミュージカルというのは、みんながみんな好きという事もないし、みんながみんな嫌いという事もないですよね。確かに好きか嫌いかはけっこう分れるジャンルだとは思います。好きな人は凄く好きだし、嫌いな人は全然だめだし…。ワタシは嫌いなのではなく、苦手なのですわね。どんな場面でもずーっと歌われちゃうとね。(笑) 演目によるところもかなりあると思います。自分の傾向としては、オペラやミュージカルは劇全体を通して見るよりも、好きな歌だけをじっくりと単独で聴く方が好きかも、です。

    ただ、オペラやミュージカルはやはりライブで、舞台での公演を観賞するのがベストだろうなとは思います。オペラを映画で見てもなんだかなぁ、という感じですよね。ミュージカルにもそういうものを感じますが、本作はトム・フーパーの演出もメリハリがあったし、主役のヒュー・ジャックマンがきちんと歌える人である事もあって、「オペラ座の怪人」の映画版よりはハイクォリティだったと思います。ワタシはこれや、「キャッツ」だの「ライオンキング」だの「オペラ座の怪人」だのといった、日本では劇団四季が公演するようなミュージカルは殆ど観ていないので、映画になったのを見て、有名なナンバーの良さに改めて気づいたりするという事があります。劇場までミュージカルを観に行かないタイプの人間に、そのミュージカルにはどんな曲があるのか、どんな場面で歌われるのかを啓蒙するツールとして映画版は有効かもしれませんね。それで興味を持って、舞台の公演を見に行く気になる人も沢山いるでしょうし。

    歌舞伎はいま、新しいスターが何人か登場して勢いがありますよね。ワタシは歌舞伎といえば、かなり昔に玉孝公演を見に行った事があるきりで、すっかりご無沙汰です。能や狂言となると、お恥ずかしいことに殆ど観た事がないんですよ。でも能楽堂でお能を観るというのは、魅惑の時間だろうな、という感じはしています。たまには、能楽堂で日常と離れた気分で能や狂言を味わってみるのも乙かもしれませんね。

  • 2012/12/29 (Sat) 19:20

    Kikiさん、見てきました!
    わたしもトム・フーパー監督作品であること、ライブで役者が歌っていることに惹かれて行ってきました。わたしこのミュージカルのロンドンキャストのCDをずっと昔から持っていて、聞きまくっていた時期があり(ミュージカルそのものは見たことがないという変わり種です)、今回どのナンバーも懐かしく、名曲揃いだなあと改めて思いました。
    kikiさんはミュージカル苦手っぽいというのはなんとなく分かります(笑)。ダメな人にはほんとにダメだと思います。わたしはミュージカル好きではないけども根が単純なので、本作では時折号泣というかしゃくりあげそうになりながら見てました(笑)。
    マリウス役のエディ・レドメイン、「マリリン7日間の恋」を見てなんだか気になるそばかす俳優でしたが、彼がこんなに歌えるとはビックリでした。アマンダ・セイフライドはコゼット役もいいけれど、エポニーヌ役のほうがおいしかったろうなあと。サマンサ・バークスって初見ですが上手でしたね。
    エンドクレジットで「Colm Wilkinson」の名前を発見。司祭役だったようですが、彼こそはわたしの愛聴版にてジャン・バルジャンを演じた人でした。こんなに年をとっていたのか・・。全く分かりませんでしたが、起用してくれたことが嬉しいなと。

    ではではkikiさんよいお年を~!

  • 2012/12/30 (Sun) 08:04

    ミナリコさん 行かれましたのね~。そして、ミナリコさんはそもそもこのミュージカルのCDを愛聴しておられたんざますね。耳馴染んだミュージカルナンバーが映像に乗って流れてきたら、それはさぞ懐かしくも心地よい観賞になったでしょうね。良かったよかった。
    ワタシ、ミュージカルだけが苦手なんじゃなくて、舞台の演劇というのを観賞するのが本当に苦手なんですよ。演劇に宿命的につきまとう空々しさにどうしても馴染めない体質なので。だからその上ミュージカルにとなると、どんなセリフも全部歌になっちゃってるので余計にうう~む、という感じになっちゃうんですのね。アステア時代のミュージカル映画がなんで大丈夫なのかというと、普通にセリフや芝居をしている部分の中に歌が入って、また普通のセリフに戻る、という感じだから大丈夫なのかな、と思いましたわ。ずーっと歌ってはいないものね(笑)
    エディ・レッドメイン、いい声でしたね。あと、サマンサ・バークスは聴かせましたねぇ。あの役は美味しいなぁ。凄く印象に残るものね。コゼットって少女時代はともかくも、育ってしまうとあまり演じ甲斐のない役なんですわね。アマンダ・セイフライドにとっては物足りなかったかしらん。オリジナル・ロンドン・キャストのジャン・バルジャン役の人が司祭を演じていたんですね。ふぅん。そういう舞台公演のファンの人にも嬉しいサービスが施されていたんですね。いろいろ隠し味がありますね。

    今年もお付き合いくださってありがとう。ミナリコさんも、よいお年を!

  • 2012/12/31 (Mon) 19:22

    kikiさん

    私もミュージカルはどちらかというと苦手。子どもの時はサウンドオブミュージックとかメリーポピンズ、ウェストサイドストーリー等々、喜んで観ていたのですが。
    でもこれは観たい。できるだけ期待しないように、用心しながら行ってきます。アン.ハサウェイだけでも見る価値あるかもと、kikiさんの言葉に励まされましたわ。ラッセルクロウは他のブログでも声が甘くて高い、意外とおっしゃっている方が多いようですが、かつてバンドを組んでツアーもやっていたという割にはミュージカル俳優としてはいまいちなんですかね。
     まあともかく、新年には行ってきます。来年もまたお邪魔にきますのでよろしく!よいお年を~

  • 2012/12/31 (Mon) 22:53

    ふうさん
    これは、期待しすぎなければ観て損はないと思いますよ。ワタシはミュージカル星人じゃないので、折々、繋ぎの部分ではちょっと退屈してしまったりもしたんですが(ここだけの話(笑))、「オペラ座の怪人」の映画版とかに較べたら、やはり全然しっかりした出来だろうと思います。アン・ハサウェイだけじゃなく、ヒュー・ジャックマンが主役としてしっかり立ってるし、みんな上手いですしね。ただ、ラッセル・クロウは意外なヘチョヘチョ声でねぇ。ちょっとあの外観にそぐわない感じ。バンドで歌うのと、ミュージカルでお腹から声出さなくちゃいけないのとは違うんじゃないですかね(笑)でもまぁ、それなりに一生懸命歌ってはいましたわ。どうでもいいけど、ラッセル・クロウとヒュー・ジャックマンて仲良しらしいです。
    ともあれ、初春にミュージカルというのも乙ですよね。楽しまれてください。
    2013年も引き続き、楽しく過ごして参りましょう。よろしくお付き合いください。

  • 2013/01/02 (Wed) 16:52

    kikiさん こんにちは

    レ・ミゼラブル
    1月1日 一番早い上映に行ってきました!!
    良かったです。すごく。
    あの長い長い話を分かりやすく、きれいにきれいに仕上げたなぁと思いました。
    アン・ハサウェイは素晴らしかった。ほんとに。
    「プラダを着た悪魔」で、強烈な編集長に振り回されながらも
    どんどん洗練されていくアンディはとっても魅力的でしたが、
    今回のフォンテーヌも忘れられない人になりましたね。
    (歯を抜かれる場面がありましたが、大きく口を開けて歌うアップでは、確かに2本歯が無かったと思うのですが、ほんとに抜いてしまってこの後影響はないのかしらんと心配です)ジャン・バルジャンを迎えに来た場面にはほっとするとともにほろりと・・・。
    エポニーヌが素晴らしかったですね。マリウス、そんなに良い
    か? という印象だったので、よけいに可哀想で。
     あるラジオ番組でラッセル・クロウのジャベール(の歌)を絶賛している人もいて、kikiさんの意見とは正反対みたいなので、人により印象ってずいぶん違うんだなぁと思いました。
     宿屋のえげつない女将役の女優さんは、国王のスピーチの王妃さまやハリーポッターで闇の世界の敵役を演じていたのではないでしょうか。縦横無尽ですね。
     
     ところで、歌舞伎。見る前に粗筋を知っておくと入りやすいように思います。初めて歌舞伎座で見た歌舞伎が「芝浜」という落語の人情話を演じたものだったので、それまで抱いていた歌舞伎の堅苦しいイメージが吹っ飛んでしまい、今はとっても面白いと思うようになりました。勘三郎さんのことは、まさしく巨星落つ・・・。幸四郎さんも急に年を取ったような・・。

     それにしても、洋画の俳優さんたちは、やつれていたり太っていたり、お金持ちだったり貧困に喘いでいたり、その時その時で、ずいぶんイメージを変えることができるのに毎度驚いています。俳優であっても、歌ったり踊ったりがものすごくうまいことも驚きです。真砂の数ほどいる中で際立った人が演じているからでしょうが、やはり磨きをかけるには競争が激しいということが必須なのでしょうか。何年も(何十年?)前に、あるタレントがニューヨークのレッスン場で一番下の人でも日本のちょっとしたタレントより何倍もうまいと言っていましたが、今も変わらないのではないか、となんかさびしい気分になりました・・・。

     今年も楽しみにしています!!

  • 2013/01/03 (Thu) 09:28

    畔さん こんにちは。

    元旦に「レ・ミゼラブル」を観賞されたんですね。割にそういう人って多いのかもですね(笑)
    舞台など、他の「レミゼ」を観た事がないので比較できませんが、トム・フーパーの演出は確かな腕前だったですね。
    アン・ハサウェイ。演技力のある人だというのは知っていましたが、歌も歌えるとはね。ヒュー・ジャックマン同様、本当に何でもできますね。歯、本当に抜いちゃったのかな。幾らでも映像的に歯が無いように見せることはできるのにね。デ・ニーロ・アプローチですかね。エポニーヌを演じた彼女はミュージカルの世界でどんどん出ていくんじゃないですかね。凄く目だったし、上手かったなぁ、と印象に残りましたね。
    ラッセル・クロウについては、賛否が分れるところだと思います。まぁ、みんながみんな同じ感想でなくてもいいでしょうし、それこそ、十人十色で意見が分れてもそれはそれですわね。でも、ワタシ的には他と比べて劣っている感は否めなかったですねぇ。畔さんご自身の彼についての感想はいかがでしたか?

    歌舞伎はさほど馴染みがないわけではないんですよ。生の舞台をあまり観に行かないだけで、けっこう舞台中継なんかは観ているし、有名どころは筋も知っています。全くご縁がないのは、能、狂言の方なんですね。これは一度も生で観た事がないですし、演目についても知識がありません。少しずつ近づいていきたいものだとは思っています。

    向うの俳優たちはプロ意識が凄そうですね。徹底してるんだと思います。その分、貰う報酬も桁外れだけれども、きっちりと期日までに体重を落とす、または増やす、という事を徹底してやりますね。増やすのはともかく、減らすのは本当に大変だと思うけれども。そういえばラッセル・クロウはここ数年デブが常態になっていて、リドリー・スコットの「ロビン・フッド」か何かの時に、契約とおりになかなか体重を落とせなくて訴えられそうになったんじゃないでしたっけ(笑)
    体重の増減やプロポーションのコントロール以外に、ボイトレや踊りのレッスンも欠かさず、通常のドラマの俳優として名を馳せていても、いざとなったらミュージカルでも立派にお金の取れる歌や踊りを披露できるというのは、本当に凄いと思います。2000年代に入って、更にこの傾向は顕著だと思いますね。80年代や90年代まではドラマ俳優で歌える人なんてあまり居なかったと思うので。ますます層が厚くなり、スターに要求される資質もハイレベルになっていってるんでしょうね。演技ができるだけじゃなく、歌って踊れてアクションがこなせて一人前となると、実に狭き門ですわね。

    今年もよろしくお付き合いください。

  • 2013/01/12 (Sat) 23:07

    kikiさん

    観て損はなかったです。それどころかアンハサウェイの歌に涙してしまいました。ヒュージャックマンも見直しました。やっとこれからはウルバリンの姿が消えそうです。
     ラッセルクロウは確かに歌は上手くなかったですね。でもジャベールという男の表現にはそれで良かったかもと思いました。(やはり贔屓目ですかね?)悪役の助演なのに同情もさせる存在感はさすがと思いました。

  • 2013/01/13 (Sun) 10:03

    おお、ふうさん。アン・ハサウェイの歌に涙されましたか。ワタシは涙はしなかったけれども、ザワっと鳥肌がたちました。いずれにしても、かなりの力を持ったパフォーマンスだった事は確かですね。ヒュー・ジャックマンも良かったです。ラッセル・クロウは、人物表現とかその辺は演技派役者だからキッチリ仕事してましたね。だからこそ歌がもうちょっと良ければもっと良かったのに残念ね、という感じだったんですが、「怪人」のジェラルド・バトラーの歌よりは良かったと思いますわ(笑)

  • 2013/02/16 (Sat) 13:29

    kikiさん、こんにちは。

    こちらは今−15℃ですが、最近徐々に日中−10℃を上回る日が増えてきて、小刻みですが春に向かっているような感じなきにしもあらず、です。最後まで雪が溶けずに道が凍った状態になり、その上にまた雪が降るので足元がおぼつかなかったりするのですが、何はともあれ「レ・ミゼラブル」が上映されたのでやっと観てきました。
    やはりフォンテーヌの「夢やぶれて」と、エポニーヌが死の間際に歌う曲が、特に胸に来ました。彼女はミュージカル女優なんでしょうか、歌が要所で印象的で上手かったですね。ヒュー・ジャックマンは歌が上手いのに加え演技も表現豊かだったし、泥だらけではいずっても超人的に壁よじ登っても様になってたし、主役としての安定感を感じました。で、たしかにラッセル・クロウがどうも、なかなか頑張って歌ってるんだけど台詞を表現するまでに至っていないような...役柄の存在感は十分だったんですけどね。
    でも台詞がほとんど歌であるおかげで、吹替天国のロシアでは珍しく、その部分が「オリジナル言語+ロシア語字幕」で楽しめました。ロシア語も文字になればだいぶ理解しやすいし、日本語字幕よりたぶん相当小さなフォントなのですがちゃんと読めて画面を邪魔することもなく、「やれば出来るじゃな〜い」って感じでした(笑)
    ミュージカル映画は「マンマ・ミーア」しか観たことがなかったのですが(メリル・ストリープの娘役が今回コゼットだったんですね)、どの歌も歌自体が魅力的で、時間の長さを感じませんでした。あと個人的には、ああいう「ジャン!終わり」って感じのエンディングが好きです。
    月末から1年ぶりに落ちついて帰国するので、「Zero Dark Thirty」を日本語字幕で観るのが楽しみです。

  • 2013/02/16 (Sat) 23:33

    annaさん こんばんは。

    わー!-15℃ですか。さすがに猛烈な寒さですねぇ。ワタシなんて、最高気温が6℃ぐらいの日でも寒いさむいと言っているんですが、何かもうヤワな感じですね(笑)
    レミゼ、ロシアでご覧になったんですね。さすがに歌ばかりで吹替え部分も殆どなく、ほぼ字幕でしたか。ははは。エポニーヌ役の人は売り出し中のミュージカル女優らしいです。実力がしっかりとある、という感じでしたね。ヒュー・ジャックマンは本当に一本独鈷の主演俳優っぷりで実力、存在感ともに文句なしでしたね。ラッセル・クロウはちょっとヘチョヘチョ節でしたけど、ま、言ってもしょうがないですわ。レミゼは3時間と長いので全体はもういいですが、DVDになったら部分的に観たいシーンが幾つかあります。やっぱりアン・ハサウェイのフォンテーヌの「I Dreamed a Dream」が筆頭ですねぇ。あのシーンはもう一度観たいし、聴きたいですわ。それと少女のコゼットが掃除をしながら侘しく歌うシーンも再見したいです。
    月末に帰国されるんですか。1年振りの日本なんですね。ゆっくりされてください。annaさんは花粉症は大丈夫ですか?もうそろそろ飛び始めてますよ。「Zero Dark Thirty」なかなかの臨場感でドキュメンタリー映画のテイストもありました。キャスリン・ビグロー、ますます腕を上げたなぁ、という感じでした。

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