「にっぽん縦断 こころ旅」 2013年・春

-火野正平、登り坂最悪、の真夏旅-
NHK BSプレミアム 2011年~ (春から夏、秋から冬)



「下り坂最高」状態を謳歌する火野正平が、適宜、バスや電車を利用しつつも基本的には自転車で、土地土地の視聴者の思い出の場所を訪ねる旅をするこの紀行番組も今年でもう3年目とか。正平氏はなんのかのといいつつも、楽しそうに自転車旅をしているご様子。
今回、春の旅は終点が山梨県。鹿児島からスタートし、奈良、兵庫を経て、途中、三重や滋賀などワタシが一度も行った事のない県も紹介されるし、逆に曾遊の地である長野や山梨も通るので、折々チェックしている。滋賀県はやはり琵琶湖を中心に動く事になるのだな、とか、岐阜も古い街並みが残っているし、郡上八幡とか行ってみようかしらん、などと思いつつ、ワタシ的には大好きな信州にさしかかったところで、山や緑の、いかにも信州らしい景色に目を細めた。故郷でもないのに、なぜだかやっぱり信州には心惹かれる。なにゆえか信州・オン・マイマインド。
連続テレビ小説の直後に放映されていることもあるのだろうし、3年目に入った事もあって、この番組も知名度が上がってきているのか、旅の途中で声をかけられる事も輪をかけて多いようだし、気の合ったスタッフと色々な土地を旅して、あれこれと食べ、知らなかった場所を訪ねて、知らなかった景色を見る事のできるこの仕事は、自転車を漕がねばならないという「苦役」はあるにせよ、正平氏にとっても楽しい仕事なのだろう。去年の旅よりも更に今年の旅は、その道中のあれこれを、というか、仕事そのものを凄く楽しんでいる気配が伺われる気がする。



「しんどい、しんどいと言いながらも腹が出てきてな」とのたまっていたが、ちょっとお腹がメタボ気味になっている正平氏。夜はスタッフと土地土地でたんと飲み食いして、温泉地では朝風呂に入ったりしつつ、楽しく旅を続けていると、お腹回りは膨らんでくるのかもしれない。
脚腰は鍛えられてかなり筋肉がついている気配だけれど、いくら坂道を必死に漕いで登っても、腹筋にはあまり影響しないのだな、という感じ。自転車って、いい感じの有酸素運動で、坂道を登る時には適度に腹筋も使うんじゃないかとワタシは思っていたのだけれど、そうでもないらしいという事が正平氏のプチ・メタボ状態を見て分かった。…というか、カロリー消費が追いつかない程、よく飲み、食べているという事かもしれないけれど(笑)



今回の旅は、福岡や京都、奈良なども廻っていたが、その辺はさして興味深い風景は無かったように思う。誰かの個人的な思い出の場所は、観光客が行かない場所である事が多いので、見覚えのある風景を観るという事はなかったけれども、それゆえにポピュラーな県の地味な場所を巡っていた、という雰囲気だった。

ミッドな近畿を通り越して三重県に入ると、行った事がないだけになんとなく物珍しく風景や町並みを眺めた。三重県て伊勢神宮があるところだ、というぐらいな大雑把な知識しかないワタクシ。そういえば、一時期、住みやすい県No.1とかになっていたような記憶もある。家が広くて1人あたりの居住空間の広さが日本一とかじゃなかったかしらん。海に面している箇所があるというのも知らなかったけれども、熊野灘の海の色はとてもきれいだった。

そして滋賀県。滋賀といえば、琵琶湖と草津温泉と彦根城だろうか。近江牛という名物もありますわね。それを言うなら、三重県は松坂牛か。
とにもかくにも、今更ながらに琵琶湖の大きさにビックリしたりして。正平氏も、「今日もまた琵琶湖のほとりにいます」と言っていたけれど、確かに広い。ふーん、滋賀県もよさげな雰囲気だ。


琵琶湖

滋賀を経て岐阜に入ると、大抵は新幹線で通り過ぎるだけの岐阜も、いろいろ味わい深いのだな、と改めて興味が湧いた。岐阜では、結婚してすぐに夫の任地の岐阜に住む事になり、周囲の心配をはねのけて強気に振舞っていたけれども、段々ホームシックが募ってきて泣き出した時に、夫がさだまさしの「案山子」という曲をかけながら、養老公園に連れていってくれた、というお便りが紹介され、♪元気でいるか 町には慣れたか 友達できたか というさだまさしの「案山子」が流れ、正平氏はこれを口ずさみながら、エエ曲やなぁ、エエ曲作るなぁ、と何度も感嘆していた。この回は朝版でたまたま見ていて、記憶に残っていたので週末版を見てみたら、さだまさしの「案山子」が流れ、正平氏がやたらに褒めた部分はカットされていた。何故だろう?残しておけばいいのにね。何か問題があったのかしらん。


岐阜はやっぱり郡上八幡に心惹かれた

岐阜では、正平氏が珍品「トマトラーメン」に閉口していたのが可笑しかった。フクザツな味だったらしいのだけど、どんなんだろ、トマトラーメン。(笑)その後、店を出て商店街を走ると、アーケードで「こころ旅」のテーマが流れていたりして、正平氏とスタッフがなんとなく嬉しそうな顔をしたのもかわいかった。郡上八幡では、正平氏の事務所の兄貴分だという近藤正臣の別荘のテラスから撮影させてもらったりしていた。ピアノを足の指で弾く男?近藤正臣の趣味は釣りで、別荘の下を流れる川で釣りをするためにそこに1年の半分は居るんだとか。へぇ~、悠々自適なりね。郡上八幡は古い町並みが魅力的なところで、かなり行ってみたい気分をそそられた。



"珍品"トマトラーメンに鼻白む正平氏

岐阜は、愛知や長野と隣接している。以前、名古屋在住の友人と長野の蓼科で落ちあい、蓼科から松本、上高地とめぐり、さらに飛騨高山へと車で旅し、途中、マイカー規制が入る直前の乗鞍スカイラインを走った。乗鞍スカイラインを岐阜側に下っていくときに、山の姿が長野サイドと事変わり、色も形も柔らかくなった事に気づき、隣接しているのに如実に自然の雰囲気が変わって行くのが興味深かった事をよく覚えている。

岐阜を廻ったのち、こころ旅は長野県に突入。
前にも何度か書いているけれど、ワタシはどうしてか、昔から長野県が大好きでして。長野県というより信州と呼ぶ方が好みだけれど、とにかく、信州といえば、ワタシのイメージは山と森と涼しい森林の風とお蕎麦、である。とにもかくにも高原の緑陰である。木々の匂いをたっぷりと含んだひんやりとした風である。ワタシの場合は最初のボーイフレンドが長野出身の人だった事もあり、17、8ぐらいから長野や山梨にはよく行ったから、あれこれと思い出もあるし、訪ねた回数も多いのだけど、そういう事は抜きにしても信州の景色や気候には心惹かれる。



だから、今回の「こころ旅」も、長野に突入するのを待ちながら、他の県の旅を見ていた、という感じもなきにしもあらず。岐阜も2週間にわたって廻っていたが、長野も2週間巡っていた。
長野の旅の前半では、大町市の居谷里湿原の静かで緑いっぱいな様子が、長野県らしいな、と思った。静かな湿原の中は鳥と虫の声だけが響く。この湿原での正平氏の蛙の鳴き真似は、サスガ役者な達者さだった。

松本城の裏手を登っていくジョウヤマ公園への道もなかなか良かった。個人的に松本城は2011年の5月頃に行った。城の裏側のお堀端の道を散策したのを覚えているけれど、その道を正平氏が自転車で走っていたのを見て、あの道の反対側に古い神社があったっけなぁ、なんて思い出した。自分が行った事のあるところが映ったりすると、あれこれと思いだすので、またそれなりに楽しい。


松本城 2011年5月撮影

しかし、信州後半は暑さと坂道とで、かなりへばり気味だった正平氏。この後半部分は、梅雨があけて東京でも連日35度を越えていた7月初頭のあたりに撮影していたんじゃないかと思うのだけど、涼しいイメージの信州もかなり暑かったようだ。カンカン照りの上に、坂道、山道の連続で、見ていても気の毒になるぐらいだった。いかな元気そうでも、正平氏も還暦を越えているんだからね。あんまり無茶さすとアブないわよん、と思いつつ、ゆでダコのような顔で氷いちごを舐める正平氏を眺めた。


炎天下をぜえぜえと走る

それにしても信州後半は連日ギンギラギンの太陽で、実に暑そうだ。見てるだけなのに、こっちまで頭痛がしてきそうな日差しである。ご一行は熱中症は大丈夫だったのかしらん。とにもかくにも炎天下の坂道三昧で、正平氏は、ハァハァしっぱなし。もっと、もっと酸素を!って感じである。延々と苦労してのぼって行って、子供だましの恐竜パークとか、脱力の光景が待ち受けていたりして、もっと考えてハガキ選んであげればいいのに、年寄りにムリさせたらアカンがな…と思ったりもした。でも、信州編は地元の人々との触れあいシーンがなんとなくよかった。農家のご夫婦とか、北国街道の茶店のおばさんとか、ね。


農家で甘いプラムをもいで食べる 連日の暑さで消耗したか、顔がすっかりおぢいさんに…


北国街道の茶店で冷やしあめを飲んで、ちょっとホッコリする正平氏

個人的には秋に戸隠に新蕎麦を食べに行くついでに寄る事の多い長野の善光寺の真夏の姿を見たり、大好きな八ヶ岳の青い山並みも期待通りに眺める事ができたのはささやかに嬉しかった。信州最後のお便りは八ヶ岳が一望できる高台からの眺めでシメくくり。南アルプスや八ヶ岳の眺めって、いつ見てもやっぱりグッドざます。


ザ・八ヶ岳 ビューティフルざます

長野の坂道、山道を走ったあとで、春の旅・最終の県、山梨に入るのだろうけど、山梨は盆地だから夏はかなり暑い。ついこの前も山梨で39度の日が2日連続した、とニュースで言っていたけれど、日本一暑いのが自慢だった埼玉の熊谷は最近、日本一を別な場所に奪われる事が多いらしい。あはは。暑いのなんて自慢にならぬよ。

好評につき、今年の秋冬の旅も決定したようだけれど、北海道を皮切りに東北あたりを巡るとか。通常、こういう列島縦断ものというのは、寅さんみたいに、暑い時期には涼しいところへ、寒い時期には暖かいところへ、というのが定石だが、3年目に入って新基軸を打ち出そうというのか、北海道や東北は春旅で行けばいいのに、秋旅に持っていくようだ。年々歳々、楽になるのではなく過酷になっていくようだけれど、元気なようでも正平氏も若くはないので、あんまり面白がって無茶な企画を立てないようにした方がいいのではなかろうかと、ちらっと思った。

コメント

  • 2013/07/25 (Thu) 00:03

    こんばんは。
    私も最近になってですが、ほぼ毎日、「あまちゃん」の後に引き続きこの番組を見てます。
    見ているといっても、テレビがつけっぱなしで、ちらちら見てるだけなんですけどね。火野正平って、ほとんどスキャンダル記事の記憶しかなかったので、今日も夫と彼のことをいろいろ話したりwikiで調べたりしてたところです。彼は女たらしだけど、きれいな終わり方をしていたとか身の程をわきまえた交際をしていたとか、いろいろ感心しました。スキャンダルがかえってプラスに働いたパターンかも。
    でも、この番組での服装がほとんどTシャツ姿なんだけど、てぃくびが妙に存在を主張していて朝から目のやり場に困るんですけど。(・_・;)

    今朝は「山梨県~~!!」っと正平さんが叫んでいたので画面をみたら、ちょうど山梨県の標識が目の前に映ってるところでした。
    そのあと武田神社周辺を走ってましたね。

    • ようちゃん #-
    • URL
    • 編集
  • 2013/07/25 (Thu) 21:52

    ようちゃん こんばんは。
    「あまちゃん」の後だから、今年は余計に視聴率稼いじゃってるかもですね。おこぼれで。
    ワタシは朝版は殆ど見てなくて、週末版を適宜チェックしてますが、夏は暑そうでちょっと気の毒な感じではあります。
    よく分らないけど、スキャンダル絡みで一時期、仕事干されていた時期もあったんじゃないかと思うけど、それももう昔の話なんだろうと思いますわ。愛嬌があって、芸能人風など吹かせない感じがいいんじゃないかしらん。

    山梨編、ちらっと見たけど暑そうでしたね。来年も春夏やるならコース取りはちょっと考えてあげぬとダメだな、と感じました。

  • 2014/11/04 (Tue) 15:39
    自転車でのメタボ対策は、厳しい。

    自転車って、いい感じの有酸素運動で、坂道を登る時には適度に腹筋も使うんじゃないかとワタシは思っていたのだけれど、そうでもないらしいという事が正平氏のプチ・メタボ状態を見て分かった。…←ここのところ、みごとな観察眼に笑えます。そうなんです。
    自転車はママチャリのように脚腰に負担がかかり、太腿に筋肉が付く物と、スポーツサイクルのように脚腰への負担を減らし、有酸素運動をするものに別れます。
    腹部に関しては腹筋しか対策は無いと思います。
    それと食べ過ぎない事ですな。

  • 2014/11/05 (Wed) 21:17

    ね。そんな感じですわね。でも、腹筋も効果がでるほどやるのは大変ざますわよね。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する