いまさらだけど、TV TOKYOは面白い

-いかなる時にも我が道をゆくブレなさ加減の爽快さ-



以前から何度も書いているので、このブログを昔から読んでいただいている方には耳タコだろうと思うのだけど、ワタシはもう6年ほど、いくつかの好きな番組を除いて地上波を殆ど見ずに生活している。見なくなった理由は、CSなどで映画や海外ドラマを見る事が多くなったのが大きいけれども、民放の地上波が面白くない事も抜きがたい要因だった。TV TOKYOについては「美の巨人たち」だけを引き続き見ていたが、以前は見ていた「ガイアの夜明け」や、「カンブリア宮殿」は見なくなっていた。が、この前久しぶりに見てみたら、なんだかとても新鮮に面白みを感じた。ドラマでは「孤独のグルメ」、「リバースエッジ 大川端探偵社」など、相変わらず独自路線で小味なテイストのものを作っている。経済番組からバラエティ、ドラマ、ドキュメンタリーまで、どれもユニークで面白いTV TOKYOならではの企画がなんとはなしに快い。

それぞれ、番組が始まった頃からしばらく見ていて、ここ6年ほどは見なくなっていた「ガイアの夜明け」と「カンブリア宮殿」。双方、日経新聞社がスポンサーで裏からガッチリ支えている事も共通しているが、殊に「ガイアの夜明け」の方は、日本が出口の見えない不況に陥った時期(2002年)にスタートし、いつになるのか分からない日本経済の再生を願いつつ、明日を信じて奮闘している企業や人々の姿を追いながら、未来を摸索していく、という骨子だったので、2002年から2005年ぐらいまではけっこう見ていた。あの独特のテーマ曲も好きだった。当初、ワタシがよく見ていた頃のナビゲイターは役所広司だった。(現在は江口洋介)ナレーターは、ご存知、蟹江敬三が2013年まで不動で担当していた。「ガイアの夜明け」といえば、蟹江敬三のナレーションがすぐに脳裏に浮かぶ人も多いと思う。その蟹江敬三が今年3月に残念ながら亡くなってしまい(貴重なバイプレイヤーがまた亡くなってしまった。最近、70前後で亡くなる俳優が多い気がする)、ナレーターは杉本哲太に変わった。う〜ん、これはどうかなぁ…。蟹江敬三の闘病中にスポットで代理のナレーターを勤めていた俳優たちの中では、内藤剛志とか益岡徹あたりが良かったんじゃないかと思うんだけれど…。ナビゲイターは江口洋介で違和感はない。いつの間に彼にスイッチしていたのか知らなかったが、ビデオ・オンデマンドに2013年放送分が入ってきて、久々に見たら程よい感じで番組にハマっていた。



番組自体も、日本の小さな工房や町工場で作られたものが世界にひとつしかない工芸品になったり、世界最先端の製品だったりする事が魅力的に紹介されていたり、ホンダが進出の遅れたアフリカに乗り込むにあたって、まさに創業の精神を体現したような「町工場」規模の小さな工場を作り、手作業によるバイクの組み立てを現地のスタッフに3ヶ月で教え込んで、その町工場から初出荷のバイクを市場に出すまでを追った回(同じ回でパナソニックがアジアの伸びゆく芽であるミャンマー市場を制するため、まだ電気の通っていない村に家電を売り込む作戦を開始しているのも興味深かった)など、見ていて、思わず「ほぉ〜」と声が出た。
トップが少し舵取りを誤れば、どんな大企業でも左舞いになり、倒れかねないこの時代、なかなか泥沼から抜けられないソニーの様子などを見ていると、ホンダもパナソニックも、先を見越して地道に頑張っているなぁ、えらいなぁ、なんて素直に感心したりする。(ソニーが頑張っていないとは思ってませんのよ。甦れ!ソニー)

よりVTR部分に力が入っているのが、「カンブリア宮殿」。2006年の番組スタート時にしばらく見ていたけれども、何となく見なくなって随分たっていたが、「ガイアの夜明け」と同様に、ビデオ・オンデマンドに2013年のものがいくつか入ってきたので見てみたら、これがとても面白かったのだった。久々に見た村上龍の相変わらずの大顔面ぶりと、やや老いた様子には苦笑したけれども、小池栄子はますます達者になっており、村上龍を脇から支えて、トーク部分を要領よく進めていた。そういえば、巨乳グラドルとして出て来た小池栄子には「胸」だけでなく「頭」があるのだ、という事がはっきりと世間に分かったのも、「カンブリア宮殿」で司会してからだったなぁ、と改めて思い出したりした。



昨今ビデオ・オンデマンドで見た2013年度の「カンブリア宮殿」では、「大戸屋」の回と、「しまむら」の回が特に面白かった。ワタシはそれまで一度も「大戸屋」に入った事がなく、それどころか今年に入るまで「大戸屋」って何かも知らなかったのだけど、「カンブリア宮殿」で見て以来、これは食べに行かなければ、と思い、会社近くの「大戸屋」にランチに行ってみた。確かにおいしくてリーズナブル。店内も綺麗で落ち着いていて感じがいい。特注の機械でスライスされる本枯れ節も頼んだ定食に添えられて来た。何より、美味しいのに1000円を切るランチというのは強い。消費税がUPした昨今、ますます貴重と言わねばならない。美味しさと低価格を実現するために、裏でどんな努力や工夫が実施されているのかが「カンブリア宮殿」で紹介されていた。あれを見たら「大戸屋」でごはんを食べたくなる。三森会長のファンにもなろうというものだ(笑)
「しまむら」は名前だけは知っていたが、郊外型の大型店舗が主体の「しまむら」にはご縁がなく、行った事は無かった。「しまむら」については行ってみたいというよりも、安さを実現するための仕入れ方法とか(しまむらのバイヤーは凄腕っぽい)、自前の配送システム(これが非常にシステマティックに出来ている)を持っている事の強みなどが興味深かった。また、客も従業員も女性が大半を占める「しまむら」では、女性従業員を大事にし、パートさんが働き易い環境を提供していることなども「ふぅん」という感じだった。安かろう、悪かろうではなく、流行を敏感に取り入れ、仕入れを工夫し、背後ではハイテクを駆使して商品を売り切る、社員にも優しい超優良企業であると紹介されていた。
この番組で取り上げられたら、企業にとってはさぞ宣伝効果絶大であろう。
そんなわけで、今年の「カンブリア宮殿」はどんなんだろう?「ガイアの夜明け」はどんなんかしら、と、久々にTV TOKYOの放映をリアルタイムで見たりした。どちらも面白いドキュメンタリーだが、ビデオ部分の作り方が、「カンブリア宮殿」の方がちょっと巧い、というか面白みが強いように感じた。
この2つの番組に共通しているのは、困難な事態や課題に直面して、それに対して懸命に努力し、対処して、最後に明るい曙光が見える、というエンディングである。シビアな現代社会、ビジネス界を追っていても(だからこそであるのだろうけど)、ハッピー・エンディングは欠かせない要素であるのかもしれない。

バラエティでは、以前は長らく「なんでも鑑定団」を見ていたけれども、島田紳助が引責辞任?する少し前から見なくなり、昨今では全く見ていない。別に島田紳助のファンだったわけではないが、あれは紳助のアクの強い仕切りでもっていた部分も大きいので、司会が代わって大丈夫なのかな、と思っていたが、元々企画が面白い事もあって、案外乗り切っていっているようだ。でも、長らくさんざん見たので、もう見なくてもいいけど。

また、まだ一度も見ていないのだけど評判だけは聞き及んでいるバラエティに「Youは何しに日本へ?」がある。これもかなり面白いらしいので、今度留守録しておいて見てみようと思う。
そして、ずっと変わらず愛好している「美の巨人たち」も、今後も独自のまったりとした雰囲気で続けていってほしいと思う。薫サンのナレーションも健在で嬉しい。

その他、ドラマではこの間まで放映していた「リバースエッジ 大川端探偵社」を時折見ていた。いかにもテレ東、いかにも深夜帯の小味なドラマだったが、割に面白かったと思う。ああいう枠のドラマというのは、オダギリジョーにしっくりとハマる気がする。脇からしっかりとベテラン石橋蓮司が支えていたし。余談だが、蟹江敬三が世を去ってしまった今、石橋蓮司の貴重さはいやが上にも増していると思う。出来る限り長生きして現役で仕事を続けていただきたい俳優の筆頭格だ。

去年から夏に放映されるようになり、深夜帯ながら、じわじわとテレ東のドラマのエース格の存在になった観のある「孤独のグルメSeason4」もいつの間にか始まっていて、あらやだ、1話目を見逃しちゃったわ、と今日気付いた。ひっそりと深夜に始まっていたようだ。夜食テロは油断も隙もない。
これから始まる壇蜜の「アラサーちゃん」も、ほのかに面白そうな気配がする。なんとなく。


もう始まってるんだよね

TV TOKYOについては、選挙時に他局が一斉に選挙特番を流していても、涼しい顔でアニメを放映していたりなど、とかく我が道を行く飄々としたスタイルには昔から定評があるけれども、ただはぐれ者のようによその行かぬ道を行くだけではなく、各ジャンルの番組の企画やクオリティも充実していて、今や立派に花開いていると思う。他の民放の地上波放送は殆ど見る気がしないけれども(たまにTBSの「情熱大陸」や、テレビ朝日の「劇的ビフォーアフター」を見るぐらいか)TV TOKYOのいくつかの番組はやはり要チェックだな、と再認識した。

TVを見るなら、NHKかTV TOKYOしか見ない、という知人がいる。ワタシもご同様だ。なんだかんだ言っても、やはりNHKの番組はクオリティが高いし、ドキュメンタリーも質が良い。(地上波よりもBSプレミアムが殊更に良い)そして間に挟まった各局をすっ飛ばして、TV TOKYOの番組も面白い。ワタシ的には、日本の地上波はこの2つの局の放送があれば、他局はあまり要らないぐらいな感じである。…とか書いておいて、そのうち、いま日テレがアツい!とか、TBSの底力を見よ!とか書く日が来るかもしれないけれど(笑)

コメント

  • 2014/07/15 (Tue) 21:41

    何があろうとも“安定”のテレ東、他局が真似しようにも決してできない姿勢ですね。
    「ガイアの夜明け」や「鑑定団」は家人が仕事柄見ているようですが、私は「美の巨人」は好きです。
    小林薫氏のナレーションは聞きやすくていいですね。
    テレ東で他に見ているのは「137億年の物語」かな。

    NHKは総合、BSと、Eテレも今非常に面白い番組が多くて、かなり気に入っています。
    (「すイエんサー」、「オイコノミア」、「らららクラシック」など、ビギナー向けでわかりやすくて重宝しております。「SWITCHインタビュー達人達」などの対談番組も丁寧な作りですし。)

    テレ朝日の「題名のない音楽会」は黛敏郎氏が司会だった時から見ています。
    TBSで以前はよく見ていた「THE世界遺産」や「世界ふしぎ発見」、今はほとんど見なくなりましたが、先日は浅田真央ちゃんがミステリーハンターで出ていて、久々に楽しみました。

    民放でも開局記念番組はどこも力を入れるので、そういう時に放送される硬派なドラマなどで、kiki様の熱のこもった感想を拝読できる機会があるかも……

  • 2014/07/15 (Tue) 23:12

    Debbyさん
    あのテレ東の我が道を行くスタイルは確固たる信念があって始めたというよりも、在京キー局に対してそうならざるを得なかったところから始まったんだろうと思いますが、それが年月を経るうちに独自のスタイルとして磨かれていったんでしょうね。今や立派なテレ東流ですね。

    NHKはNHKで、昨今ますます番組作りが多様性を増しているし、企画にも骨を折っているという感じがしますね。殊にEテレの番組はかなりユニークだなと思います。

    基本的に、もう民放を日常的に見る習慣がなくなってしまったので、テレ東とNHK以外については、昔から見ているもの以外にあれこれと見る事はないかもしれませんが、何かでふとアンテナに引っかかって面白いな、と思う番組が出て来たら、また書くかもしれません(笑)

  • 2015/04/24 (Fri) 08:15
    テレビ東京は

    今はテレビ東京って言うんですね。大学時代に、東京12チャンネル時代にアルバイトをしていましたが、大変な貧乏局でした。首都圏に最後にできたテレビ局だったので、いろいろなところから人が来ていて、おかしなところがありました。

    最近では、他局を定年退職した方などを再雇用してドラマを作っているようです。

    でも、今一番面白いのは、東京MXテレビで、「5時に夢中」が最高で、特に水曜日の美保純が凄い。
    54歳とは到底信じがたい。

  • 2015/04/26 (Sun) 15:50

    そうですね。随分長いこと、テレビ東京はみそっかす状態だったと思いますが、昨今はけっこう独自路線がいい具合に根付いてきたと思います。

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